2003 Fiscal Year Annual Research Report
若年性遺伝性高血圧におけるインスリン抵抗性関連遺伝子の追究
Project/Area Number |
13204076
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
猿田 享男 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (70051571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森居 俊行 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60348654)
林 松彦 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (60129608)
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Keywords | 高血圧 / インスリン抵抗性 / 遺伝 / リンパ芽球 / SNP |
Research Abstract |
「ゲノム多型情報を基盤とした多因子疾患の発症に関与する遺伝的要因の解明」の公募研究、「ヒト疾患における遺伝要因のゲノム的解析と分子病態の解明」の計画研究において、「若年性遺伝性高血圧におけるインスリン抵抗性関連遺伝子の追究」を行い、以下の中間的な結果を得た。遺伝子解析および細胞機能解析に関するインフォームドコンセントを得た約400名の健康診断対象者において、家族歴を有する血圧高値群から47名、高血圧および心血管疾患の家族歴が無く、血圧が110mmHg以下の正常低値群から48名の不死化リンパ芽球細胞ラインを樹立した。血圧高値群は、血圧低値群と比較してBody mass index、糖代謝、脂質代謝において有意差を認めることを確認した。若年男性の母集団から、高血圧の家族歴の有無と血圧値を基準に選抜を行うことにより、若年性遺伝性高血圧には肥満傾向を背景とした個体レベルでのインスリン抵抗性を合併していることが明らかとなった。また、血圧高値群10名、血圧低値群10名の不死化リンパ芽球を用いて細胞レベルでのインスリンによる糖の取りこみ能を測定したところ、細胞増殖能では両群間で差を認めなかったが、糖の取り込み能は高血圧群において血圧低値群と比較して有意に低下していた。また、糖輸送担体を介した糖の取り込み能に関しても高血圧群で血圧低値群に比して有意に低下し、インスリン刺激によりその差は更に顕著となった。また、リンパ芽球において、糖輸送担体を介したインスリン刺激による糖の取り込み能と、インスリン抵抗性指数は負の相関を認めることが明らかになった。 平成14年度からは、国立国際医療センター研究所遺伝子診断治療開発研究部と共同研究で、糖尿病インスリン抵抗性関連遺伝子における一塩基多型(SNPs)の関連解析を進行中であり、25遺伝子、約130SNPsを選出し、血圧高値群47名、血圧低値群48名を対象とした一次スクリーニングを終了し、有意性の高いSNPを選出した。現在は、約400名を対象とした二次解析を進行中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Saruta T.: "Treatment strategy on hypertensive cardiovascular damage observed in various guidelines"Nippon Rinsho.. Jan;62(1). 14-20 (2004)
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[Publications] Yamamoto Y, Hirose H, Saito I, Nishikai K.Saruta T.: "Adiponectin, an adipocyte-derived protein, predicts future insulin resistance : two-year follow-up study in Japanese population."J Clin Endocrinol Metab.. Jan;89(1). 87-90 (2004)
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[Publications] Ohno Y, Suzuki H, Yamakawa H, Nakamura M, Saruta T.: "Insulin sensitivity and calcium homeostasis in young, lean, normotensive male subiects."Hypertens Res.. 23(5). 433-440 (2000)
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[Publications] Ohno Y, Tanase H, Nabika T, Morii T, Yamori Y, Saruta T.: "Selective genotyping with epistasis can be utilized for a major quantitative trait locus mapping in hypertension in rats."Genetics. 155(2). 785-792 (2000)
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[Publications] Ohno Y, Suzuki H, Yamakawa H, Nakamura M, Saruta T.: "Insulin sensitivity and calcium homeostasis in young, lean, normotensive male subjects."J Hum Hypertens.. 15. 393-399 (2001)
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[Publications] Hirose H, Saito I, Kawabe H, Saruta T.: "Insulin resistance and hypertension : seven-year follow-up study in middle-aged Japanese men (the KEIO study)."Hypertens Res.. 26(10). 795-800 (2003)