2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13204077
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
工藤 純 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (80178003)
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Keywords | 21番染色体 / 躁鬱病 / 双極性障害 / シーケンシング / BACE2 / NCAM2 / synaptojanin / 多型 |
Research Abstract |
躁うつ病とりわけ双極性障害に関しては遺伝要因の関与が強く示唆されてきたが、未だにその発症に関わる遺伝子は明らかにされていない。本研究では我々が国際協力により決定した21番染色体のゲノム塩基配列を基盤として21q22にマップされた双極性障害型躁うつ病の疾患感受性遺伝子を解明することを目的とする。 1.躁うつ病候補遺伝子の系統的単離:コロンビア大学のBaronらが遺伝学的解析から疾患感受性遺伝子が存在する可能性が最も高いと報告している21q22.3のマーカーD21S266、D21S1260近傍のゲノムシーケンスの解析から推定された遺伝子についてRT-PCR、RACEにより、cDNAの単離を進め、Znフィンガー蛋白ZNF298、WDリピート蛋白WDR9などの新規候補遺伝子の構造を決定した。また、既知遺伝子についてもcDNAを詳細に解析し、従来知られていなかったプロモーター、エキソンを発見した。 2.既知・新規遺伝子の中から、D21S1260近傍の位置的候補遺伝子としてMX1、MX2、TMPRSS2、BACE2など、また21q22の機能的候補遺伝子としてNCAM2(neural cell adhesion molecule)、synaptojanin-1(polyphosphoinositide phosphatase)などについてコーディング領域を増幅するPCRプライマーを作成し、PCRの条件を設定した。 3.米国NIMHから今年度新たに入手した躁うつ病22家系のDNA試料を用い、上記候補遺伝子について順次、PCR-変性HPLC法とシーケンシングによりコーディング領域を中心に塩基置換、欠失、挿入等の有無を解析中である。今後、興味深い多型を発見した場合、TDT等を行い、疾患との関連をさらに追究する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kennedy, M.A.et al.: "Characterization of the human ABCG1 gene. Liver X receptor activates an internal promoter that produces a novel transcript encoding an alternative form of the protein"J.Biol.Chem.. 276・42. 39438-39447 (2001)
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[Publications] Yang, X.et al.: "Structure of human holocarboxylase synthetase gene and mutation spectrum of holocarboxylase synthetase deficiency"Hum.Genet.. 109・5. 526-534 (2001)
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[Publications] Hara, Y.et al.: "LTRPC2 Ca^<2+>-permeable channel activated by changes in redox status confers susceptibility to cell death"Mol.Cell. 9・1. 163-173 (2002)