2001 Fiscal Year Annual Research Report
枯草菌のホメオスタシスにおけるアルカリカチオン輸送系の役割
Project/Area Number |
13206070
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
伊藤 政博 東洋大学, 生命科学部, 助教授 (80297738)
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Keywords | 枯草菌 / Na^+ / H^+アンチポーター / K^+ / ホメオスタシス / アルカリカチオン / Bacillus |
Research Abstract |
枯草菌のホメオスタシスにおけるアルカリカチオン輸送系の役割を明らかにするため、平成13年度は、以下のような実験を行ない、有用な結果を得た。まず、枯草菌のゲノムデータベース上からアルカリカチオン輸送系に関わる機能未同定タンパク質を検索し、7つのNa^+の排出に関わる候補と4つのK^+の排出に関わる候補と2つのK^+の取り込みに関わる候補が存在することを明らかにし、遺伝子のクローニングを行うこととそれらの欠損変異株の構築および取得を行った。そして、一部の遺伝子のクローニングを残してはいるが、ほぼこの目的を達成した。これらは、平成14年度以降に本格化する各遺伝子の生理的機能解明や枯草菌細胞内でのそれぞれの遺伝子産物の役割を網羅的に解析するための実験材料として利用する予定でいる。また、クローニングが完了した候補遺伝子を、塩基配列を確認後、順次、大腸菌や枯草菌のNa^+/H^+アンチポーターやK^+の取り込みと排出に関与する遺伝子を欠損した変異株への形質転換を行い、相補実験を行っている。そして、これまでに以下のような新たな知見を得た。(1)Na^+/H^+アンチポーターと相同性のあるYhaUがK^+を排出すること。(2)YhaUのK^+排出は、同じオペロンにコードされたYhaSとYhaTによって抑制されること。(3)YuaA、YubG、YkrM、YkqBが枯草菌における主要なK^+取り込み系であること。今後、クローニングした残りの遺伝子に関しても生理学的及び遺伝子工学的アプローチを行い、機能解明を進める予定でいる。
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