2001 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム情報と逆遺伝学を利用した膜タンパク質複合体の同定
Project/Area Number |
13206083
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
松岡 健 理化学研究所, 形態構築研究チーム, チームリーダー(研究職) (40222294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出村 拓 理化学研究所, 形態構築研究チーム, チームリーダー(研究職) (40272009)
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Keywords | 膜蛋白質 / 複合体 / 可溶化 / ハイスループット化 / 植物 / 分泌系 / マイクロアレイ / 網羅的同定 |
Research Abstract |
本研究では、分泌系関連遺伝子の機能解析に焦点をあて、分泌系の理解の進んでいない植物に属しゲノムの塩基配列決定が完了しているシロイヌナズナのゲノム情報と逆遺伝学的及び生化学的手法の組み合わせによりタンパク質複合体を同定する方法を確立し、確立した方法を用いて膜タンパク質複合体の網羅的な同定を行うことを本研究の目的としている。そのために本年度は次の2項目の解析を遂行することを予定していた。(1)植物小胞体膜蛋白質透過装置と原核細胞リポ多糖合成酵素ホモログを含む複合体の同定。(2)マイクロアレイ法を用いた分泌系膜蛋白質をコードするcDNAの系統的同定 (1)の項目に関しては、これらの解析過程で膜蛋白質複合体可溶化条件の系統的な同定法の開発を行うことを目標としていた。そこで、膜蛋白質複合体の可溶化のための各種の界面活性剤スクリーニングを、短時間でかつ効率良く行う方法の開発を行った。マイクロタイタープレートと、マルチチャンネルピペッター、卓上微量超遠心機を組み合わせることにより、これまでに16種の異なる界面活性剤を用いた可溶化条件の検討を2日以内に終えることができる系を開発した。 (2)の項目に関しては、タバコ培養細胞BY-2株由来のESTを約9000クローンを張り付けたマイクロアレイを作成し、それを用いた遺伝子発現解析の至適化を行った。これと平行して、既知の分泌系関連遺伝子の発現が、細胞の培養過程でどのように変化するかを検討した。
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