2001 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム情報学アプリケーションの自己適応的並列化/最適化に関する研究
Project/Area Number |
13208020
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福田 晃 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (80165282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國枝 義敏 和歌山大学, システム工学部, 教授 (90153311)
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Keywords | ゲノム情報学アプリケーション / 並列 / 分散処理 / PCクラスタ / グリッドコンピューティング / ホモロジ解析 / HMMer |
Research Abstract |
ゲノム情報アプリケーションを対象として,PCクラスタ群などの分散システム環境,メタコンピューティング環境上で,ユーザに使い勝手のよいプログラミング環境を提供するとともに,対象計算機システムにあわせて自己適応的に並列/分散化,最適化する手法,ならびに汎用性に優れたソフトウェア基盤を構築し,ゲノム情報アプリケーションの高速化を図ることを目的とする. 上記の目的を遂行するために,進め方としては,以下の項目を遂行する. ・分散環境におけるプログラミングスタイルとして,共有メモリとメッセージパッシングによるものがある.各々利点/欠点があり,アプリケーションの実行形態に依存する.ゲノム情報アプリケーションにおけるプログラミングスタイル,高速実行などのトレードオフを検討し,ゲノム情報アプリケーションに適したプログラミングスタイルを研究するとともに,その実行環境を構築する. ・分散/並列ハードウェア環境にゲノム情報アプリケーションを自己適応させて,ハードウェア能力を最大限に引き出し,かつ,異なる並列/分散ハードウェア環境にも容易に移植できる機構を研究/開発する. 今年度は,初年度ということで,下記の研究を行った. (1)ゲノム情報学アプリケーションの分析:分析の結果,並列処理としては,データベースとのマッチングをとるデータ並列処理が基本であることが分かった. (2)共通並列プログラミングモデルの設計:共通プログラミングモデルの一つである分散共有メモリシステムの設計を行った. (3)自己適応的並列化/最適化手法の研究・開発:HMMerを対象として,ヘテロな環境において,ノード性能,ネットワーク性能などを考慮したスケジューリング手法を研究し,その基本的スケジューリング手法の有効性を小規模ヘテロ環境において示した. (4)分散共有メモリの研究開発:分散メモリシステムを開発した.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Saito, S.Yokote, T.Uehara, Y.Kunieda: "The implementation of a Compiler Controlled Software Distributed Shared Memory System "Fagus" as a Runtime Support System for Automatic Parallelizing Compilers"Proc. PDPTA2001. 1186-1192 (2001)
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[Publications] 池辺, 中西, 福田: "メタコンピューティング環境を用いたポストゲノムシーケンスライブラリHMMerの高速化に向けて"九州大学情報基盤センター研究集会(第2回). (印刷中). (2002)
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[Publications] 奥野, 横手, 斉藤, 上原, 國枝, 福田: "分散共有メモリシステムにおけるWaveFront法を用いたホモロジー解析の並列化"情報処理学会 システム評価研究会. 2. 63-70 (2002)
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[Publications] 池辺, 中西, 福田: "メタコンピューティング環境におけるポストゲノムアプリケーションHMMerのスケジューリング"情報処理学会ハイパフォーマンス研究会. (発表予定). (2002)