2002 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイド前駆体セクレターゼ活性をモジュレートする分子による治療薬の開発
Project/Area Number |
13210027
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石浦 章一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10158743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹川 昇 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70302817)
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Keywords | 老化 / 脳神経疾患 / 遺伝子 / 蛋白質 / 神経科学 |
Research Abstract |
本年度の研究により、アルツハイマー病の脳に蓄積するアミロイドβタンパク質(Aβ)を軽減させる理論的方法が明らかになった。まず、Aβを蓄積させない酵素であるαセクレターゼの本体が、ADAM 9,10,17,19の4種類の酵素であることが、cDNA導入実験とdsRNAによるRNAiの実験により明らかになった。このうち、ADAM9,10,17の3種で、αセクレターゼ活性の90%を説明できることがわかった。これによって、酵素特異的な活性化剤の探索が容易になった。 次に、βセクレターゼとして報告されたBACE1の阻害剤を用いて、αセクレターゼ活性を上げることができないかを検討したところ、フェニルノルスタチン化合物であるKMI compoundsのいくつかに、その活性が認められた。すなわち、αとβセクレターゼは単一基質を奪い合っており、Aβの沈着を抑えたいならば、αセクレターゼを活性化することも可能性の一つであることがわかった。しかしながら、現在までに報告されたものはすべて、細胞では効果がない。そこで、疎水性アミノ酸の導入など、各種の阻害剤を検討したところ、KMI-370に細胞での効果が認められた。 最後に、ワクチン療法を検討した。Aβ経口ワクチンの基礎実験のため、Tobamoウイルスベクターを用いてAβをGFP融合タンパク質として、タバコ、トマト、ピーマンの葉に発現させた。発現量は、1gの葉当たり100μgと免疫実験には十分量あると考えられ、現在、経口投与の効果をマウスを用いて検討中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Asai, M., Hattori, C., Szabo, B.et al.: "Putative function of ADAM9, ADAM10, and ADAM17 as APP α-secretase"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 301. 231-235 (2003)
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[Publications] Hattori, C., Asai, M., Oma, Y., et al.: "BACEI interacts with nicastrin"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 293. 1228-1232 (2002)
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[Publications] Hotoda, N., Koike, H., Sasagawa, N.et al.: "A secreted form of ADAM9 has an α-secretase activity for APP"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 293. 800-805 (2002)
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[Publications] Ishiura, S., Asai, M.et al.: "Aβ metabolism and Alzheimer's Disease"Eurekah Press. 165 (2003)