2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13210043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
道川 貴章 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90282516)
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Keywords | 瞬目反射条件付け / 小脳 / トランスジェニックマウス / cameleon / アデノウイルス |
Research Abstract |
本研究課題は、蛍光カルシウム指示タンパク質を用いることで、小脳皮質の中でも特定の細胞種だけの活動の可視化を試みるという特徴を持つ。そのため、いかに特異的にかつ十分な量の蛍光指示タンパク質を目的の細胞に発現させるかが重要となる。研究初年度の今年は、以下の2種類の発現方法についてそれぞれ発現パターンや発現量を解析し、さらに発現させた蛍光カルシウム指示タンパク質により実際に細胞内カルシウム上昇を検出できるかどうかについて検討を行った。 1 アデノウィルスを用いた蛍光カルシウム指示タンパク質の発現 アデノウィルスベクターは一時的発現ではあるが、導入発現効率が極めて高く、静止期の細胞(つまり分化した神経細胞)でも遺伝子導入が可能であるという特色を持つ。プルキンエ細胞特異的なプロモーターであるL7により蛍光カルシウム指示タンパク質cameleonを発現する組み換えアデノウィルスを作成し、マウス小脳初代分散培養系でプルキンエ細胞特異的なcamelonタンパク質の発現、およびグルタミン酸刺激による細胞内カルシウム濃度上昇の観察を行った。その結果、小脳初代培養系においてプルキンエ細胞特異的なカルシウムイメージングが可能であることが明らかとなった。 2 トランスジェニックマウスを用いた蛍光カルシウム指示タンパク質の発現 神経細胞特異的プロモーター(NSE)の下流にcameleonを連結した遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを樹立した。
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