2001 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病における神経細胞死とCDK5活性化サブユニットp35の限定分解
Project/Area Number |
13210116
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
久永 真市 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (20181092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 太郎 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (70301413)
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Keywords | CDK5 / 蛋白分解 / プロテインキナーゼ / 神経細胞 / カルパイン / リン酸化 / プロテアソーム |
Research Abstract |
神経細胞は細胞分裂のできない最終分化した細胞である。そのため、神経細胞は一度失われるとそれを補うことができず、様々な神経障害を引き起こす原因となる。アルツハイマー型老人性痴呆症は記憶を担う神経細胞が通常の老化より、より早く、より多く細胞死により欠落するため発症する記憶障害である。本研究では神経細胞に特異的に活性が検出されるCdk5/p35の活性制御機構と神経細胞死との関連について研究を行った。アルツハイマー病脳で増加していることが報告されたp25はCDK5の活性化サブユニットp35のカルパインによる限定分解産物である。特に、(1)カルパインによるp35のp25への限定分解と脳の成熟および(2)正常神経細胞内でp25への限定分解を抑制している仕組みに注目した。 (1)ついては、ラット脳のスライスで胎児と成体ラットでp35の全分解とp25への限定分解パターンが異なることから関心をもった。加齢に伴うp35の変化を調べたところ、p35のリン酸化状態が低下することが判明した。P35のリン酸化と分解の関連を調べたところ、リン酸化型はプロテアソームによる全分解が起こりやすく、カルパインによる限定分解が抑制されていた。非リン酸化型である成体ラット脳のp35は長寿命でp25へと容易に限定分解された。神経細胞の成熟に伴いp35の寿命が長く成人ともにp25への限定分解の危険度が高まると考えられた。(2)については神経細胞死を誘導する神経興奮アミノ酸であるグルタミン酸によるp35の分解を調べたところ、グルタミン酸は神経細胞死を誘導するよりも早くp35のプロテアソームによる全分解を引き起こすことが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Alim MA et al.: "Tubulin seeds a-synuclein fibril formation"J Biol Chem. 272. 2112-2117 (2002)
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[Publications] Chang W et al.: "Phosphorylation of MAP4 affects microtubule properties and cell cycle progression"J Cell Sci. 114. 2879-2887 (2001)
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[Publications] Bibb JA et al.: "Phosphorylation of protein phosphatase inhibitore-I by Cdk5"J Biol Chem. 276. 14490-14497 (2001)
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[Publications] Uchida A et al.: "The neurofilament of Klotho,the mutant mouse prepaturely displaying symptoms resembling human aging"J Neurosci Res. 64. 364-370 (2001)
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[Publications] Taniguchi S et al.: "Calpain-mediated degradation of p35 to p25 in postmortem human and rat brains"FEBS letter. 489. 46-50 (2001)
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[Publications] 斎藤太郎 他: "神経細胞におけるCdk5、Cdk5の活性調節機構"生化学. 73. 276-278 (2001)