2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13214007
|
Research Institution | Tohoku Universty |
Principal Investigator |
榎本 武美 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (80107383)
|
Keywords | ブルーム症候群 / BLM / SUMO化 / Sgsl / DNAトポイソメラーゼIII / Top3α / 染色体異常 / Xrcc3 |
Research Abstract |
ブルーム症候群の原因遺伝子産物(BLM)の機能を分子レベルで解明することを目的に、高等真核細胞だけでなく、ブルーム症候群の相同遺伝子(SGS1)が存在する酵母を用いて解析を行った。 酵母を用いた解析では、Sgs1がSUMO (Smt3)化され、SUMO化がDNA傷害時の相同組換えの誘導に必要であり、また、SUMO化されるタンパク質、Smc6等が組換えに必要であることが明らかになった。 また、昨年度までに、高等真核細胞のTOP3α遺伝子破壊株やBLM遺伝子との二重破壊株を作製して解析することにより、TOP3α遺伝子破壊株で観察される種々の表現型がBLM遺伝子破壊により抑制されることを明らかにしてきた。本年度は染色体異常に注目して解析を行い、TOP3α遺伝子破壊株で観察される姉妹染色分体の同じ位置におこる染色体の切断がBLM遺伝子破壊により抑制されることが明らかになり、Top3αとBLMが複製した姉妹染色分体DNAの分離に関与していることが一層明確になった。さらに、DNAの傷害時にBLMが関与する修復経路を特定するために、BLM遺伝子と組換えに関与するXRCC3、RAD52遺伝子や、複製後修復に関わるRAD18、非相同末端結合修復に関わるKU70、BLMと同じRECQファミリーに属するWRN遺伝子との二重、三重破壊株を作製して解析を行った結果、「DNA傷害誘導時には、BLMはRAD52の関与する組換え経路ではなく、XRCC3が関与する組換え経路で機能する」ことが明らかになった。
|
Research Products
(7 results)