2001 Fiscal Year Annual Research Report
NOのシグナル伝達系としてのASK1-MAPキナーゼ系の癌化機構への関与
Project/Area Number |
13214032
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
武田 弘資 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10313230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西頭 英起 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00332627)
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Keywords | 一酸化窒素(NO) / カルシウム / シグナル伝達 / MAPキナーゼ |
Research Abstract |
1)NOによるMAPキナーゼ活性化へのASK1の関与を検討したところ、ASK1ノックアウトマウス由来の細胞においてNOによるp38 MAPキナーゼの早期の活性化が消失していることから、ASK1はNOによるp38 MAPキナーゼ活性化の制御因子であることが明らかとなった。 2)最近になりわれわれは、細胞内カルシウムの増加に伴ってASK1が活性化されることを見いだした。細胞内カルシウムの増加によるNOの産生増加や、逆にNOによるカルシウムの恒常性の調節といった現象が報告されていることから、NOとカルシウムシグナル伝達系とは密接なつながりをもつと考えられている。そこでNOによるASK1-MAPキナーゼ系の活性化へのカルシウムシグナルの関与を検討するため、カルシウムによるASK1の活性化機構を検討した。線虫での嗅覚神経の非対称性の機能分化の過程で、ASK1の線虫ホモログであるNSY-1が、哺乳類のCaMKIIに相当するUNC-43の下流で機能することが報告されたことから、哺乳類細胞においてもCaMKIIがASK1を制御するものと考え、実験を行った。細胞内カルシウムの増加によるASK1の活性化はCaMKインヒビターKN-93によって抑制されること、ASK1はカルシウム刺激依存的にCaMKIIと結合すること、さらに、活性化したCaMKIIはin vitroにおいてASK1の活性化に必須の部位のリン酸化を引き起こすことが分かった。さらに、ASK1ノックアウトマウス由来の胎児由来線維芽細胞でのカルシウムによるp38の活性化は、NO発生剤を用いた際と同じように、刺激後、早期の相だけが減弱していることが明らかとなった。以上のことからASK1がCaMKIIを介したカルシウムシグナルによるp38の活性化に必須の機能をもつことが示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Geleziunas, R. et al.: "HIV-1 nef inhibits ASK1-dependent death signalingproviding a potential mechanism for protecting the infected host cell"Nature. 410. 834-838 (2001)
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[Publications] Sawada, Y. et al.: "Rap1 is involved in cell stretching modulation of p38 but not ERK or JNK MAP kinase"J. Cell Sci.. 114. 1221-1227 (2001)
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[Publications] Tobiume, K. et al.: "ASK1 is required for sustained activations of JNK/p38 MAP kinases and apoptosis"EMBO reports. 2. 222-228 (2001)
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[Publications] Yanagisawa, M. et al.: "Inhibition of BMP2-induced, TAK 1 kinase-mediated neurite outgrowth by Smad6 and Smad7"Genes Cells. 6. 1091-1099 (2001)
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[Publications] Matsuzawa, A. et al.: "Physiological roles of ASK1-mediated signal transduction in oxidative stress-and endoplasmic reticulum stress-induced apoptosis : advanced findings from ASK1 knockout mice"Antioxidants and Redox Signal. (in press). (2002)