2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13214044
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮崎 哲郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (90023126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 純 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (20303662)
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Keywords | バインスタンダー効果 / 活性酸素 / 放射線生物学 / 蛋白質ラジカル / ビタミンC / 突然変異 / 発ガン / 長寿命ラジカル |
Research Abstract |
放射線による発ガンの引き金は、短寿命の活性酸素ラジカルによるものとこれまで考えられてきた。筆者等は半減期が20時間の長寿命ラジカルが細胞中に生成し、これが引き金になり突然変異やガンを誘発することを発表してきた。活性酸素ラジカルの存在しない照射後にビタミンCを添加すると、長寿命ラジカルを反応によって消去し、突然変異やガンの誘発を抑制する。本年度、ビタミンCとは化学構造が全く違うエピガロカテキンガレートを用いて検討し、長寿命ラジカルモデルをさらに実証するデータを得た。また、アメリカのWaldren教授によってこのモデルの追試がなされ、モデルの正当性が裏付けられた。彼の言葉によれば、長寿命ラジカルによる突然変異やガンの誘発機構は、これまで誰も考えていなかった新しいモデルであり、放射線生物学や発ガンにおいて極めて重要である。またESRスペクトルの解析から、長寿命ラジカルは蛋白質中のCH_2-SO・ラジカルである事を同定した。放射線により生成した長寿命蛋白質ラジカルから損傷シグナルがDNAに伝達され、突然変異やガンが誘発される。これはバイスタンダー効果の分子レベルでの機構と言える。長寿命ラジカルモデルによれば、ラジカル反応からDNA損傷に至る過程でも十分に制御出来る。特に長寿命ラジカルを直接観測しつつ対処出来るので、ガン抑制の新しい方向となろう。長寿命蛋白質ラジカルは紫外線照射によっても生成する事を見出し、紫外線発ガンの誘発に関与すると思われる。さらに、長寿命ラジカルとの反応性を利用して、抗ガン剤を評価する方法を検討した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Miyazaki et al.: "Scavenging of long-lived radicals by epigallocatechin-3-0-gallate and simultaneous suppression of mutation in irradiated mammalian cells"Radiat.Phys.Chem.. (2002)
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[Publications] T.Miyazaki et al.: "Long-lived radicals produced by γ-irradiation or vital activity in plants, animals, cells, and protein solution"Radiat.Phys.Chem.. (2002)
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[Publications] T.Miyazaki et al.: "Comparison of two methods for determining the radicals produced in γ-ray irradiated cells and against hemolysis produced by radicals"Radiat.Phys.Chem.. (2002)
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[Publications] T.Miyazaki et al.: "Large isotope effects in tunneling chemical reactions"J.Nuclear Science Technology. (2002)
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[Publications] T.Miyazaki et al.: "Controlling factors of tunneling reactions in solid hydrogen at very low temperature"Radiat.Phys.Chem.. 60. 381-387 (2001)
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[Publications] T.Miyazaki et al.: "Resonance effect on the tunneling reaction H+H_2→H_2+H in solid hydrogen"J.Low Temp.Phys.. 122. 265-277 (2001)