2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13218021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
千葉 滋 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (60212049)
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Keywords | 白血病 / 造血器腫瘍 / 同種移植 / HLA / 造血幹細胞 / T前駆細胞 / Notch / Delta1 |
Research Abstract |
白血病を中心とした造血器腫瘍を標的とし、HLA2座以上不一致の血縁者をドナーとして行う移植に関し、方法論改善に向けた開発的研究を行った。HLA2座以上不一致ドナーからの移植では、致死的な移植片対宿主病(GVHD)を回避するため、何らかの方法でT細胞を除去または強力に抑制することが必要である。我々は、抗CD52モノクローナル抗体を用いたin vivo T細胞除去法により臨床試験を行い、HLA2座以上不一致移植においても重症GVHDが回避可能であることを見出した。しかしこの方法では、免疫再構築の遅れが顕著であった。動物実験では、GVHDモデル系において、ドナーT細胞を除去してもT前駆細胞を造血幹細胞と共に輸注することにより重症GVHDを回避しつつ早期免疫再構築を図ることが明らかにされている。この原理を臨床に応用することに向けて研究を行い、以下の成果を得た。1.マウスストローマ細胞OP-9にNotchリガンドDelta1を発現させ、マウス造血幹細胞を共培養することにより、大量で均一なT前駆細胞が得られることを明らかにした。2.ヒト臍帯血中のCD133陽性細胞をマグネットビーズ法で純化し、サイトカインなどの存在下・無血清で培養したのち、重症免疫不全マウスへの移植実験を行うことにより、CD133陽性細胞が豊富に造血幹細胞を含み、これが無血清条件で増幅可能であることを明らかにした。3.ヒト臍帯血および末梢血のCD133陽性細胞を、Delta1を発現させたOP-9と共培養することにより、大量のT前駆細胞を産生しうることを見出した。今後、無血清条件、可溶型Delta1により同様にT前駆細胞を産生し、CD52モノクローナル抗体を用いたHLA不一致移植後に輸注する臨床試験に進むことを検討している。
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Research Products
(6 results)