2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13218044
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 強志 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70332608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻野 志穂 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50251236)
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Keywords | 癌免疫療法 / NKT / 同種抗原 / 白血病 |
Research Abstract |
2例の白血病患者においてHLA一致同種骨髄移植後の末梢血よりTリンパ球を採取し同患者の放射線照射(50Gy)した移植前単核球と混合培養を行った。2回の刺激後は培養中にIL-2(10u/ml)を加えた。これにより。2例ともCD3+CD56+NKT細胞を5x108以上と大量に増やす事が出来た。この細胞集団は、TCRαβレセプターをもちまたCD8陽性であった。NKレセプターに関してはCD56陽性以外に、CD16陰性、CD57陰性、CD94弱陽性、CD161陰性であった。この細胞集団は、患者の移植前B細胞及びそのEBV-LCL株に対し強い細胞障害活性を示した。また、得られた細胞と標的細胞とを共培養し18時間後に培養上清中のIFN-γ産生を調べた。その結果、細胞障害活性と同様に、患者の移植前B細胞及びこれ由来のLCL株に対し高いIFN-γ産生を示した。一方、患者の移植後B細胞およびこれより作製したLCL株に対しては細胞障害活性およびIFN-γ産生は認められなかった。この細胞集団の持つ細胞障害活性及びIFN-γ産生は、抗HLA class I抗体及び抗CD8抗体にて抑制されないことから、この免疫応答はHLAに非拘束性であると考えられた。また、K562細胞株に対する細胞障害活性は認められず、NK活性とは異なる細胞障害活性である事が推察された。また同種EBV-LCL株、及びB細胞性の腫瘍細胞株の一部に対し、HLAとは無関係に細胞障害活性及びIFN-γ産生を示した。同様の結果が同種B細胞、LCL株、B細胞株の一部についても得られた。また他の系統の同種正常細胞(単球、Tリンパ球)や細胞株に対しては細胞障害活性を示さなかった。以上の結果より得られた細胞集団は、B細胞に発現している同種抗原をHLA非依存性に認識していると考えられた。これらの解析結果をもとに、このNKT細胞活性化同種抗原分子の発現クローニング法による同定を試みた。しかし現在までにこの方法で目的とする遺伝子は得られなかった。平行して患者移植前後のB細胞由来LCL株のmRNAマイクロアレイを行い、このCD3+CD56+NKT細胞が認識していそうな分子を現在解析中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yuji Tanaka: "Generation of Fas-independent CD4+ cytotoxic T-cell clone specific for p1 90 minor bcr-ab1 fusion peptide"Leukemia Research. 26(3). 317-321 (2002)
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[Publications] Tsuyoshi Takahashi: "Analysis of human Vα24+CD8+ natural killer T cells activated by α-galactosylceramide-pulsed monocyte-derived dendritic cells"Journal of Immunology. (in press).