2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13218141
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
清水 史郎 理化学研究所, 抗生物質研究室, 研究員 (30312268)
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Keywords | ヘパラナーゼ / ヘパラン硫酸 / mRNA / DNAメチル化 / プロテインキナーゼC |
Research Abstract |
本年度は、1.ヘパラナーゼ阻害剤探索系の構築、2.構築したアッセイ系を利用した阻害剤の同定、3.ヘパラナーゼmRNAの発現機構の解析、および4.ヘパラナーゼタンパク質の安定化、に関して検討を行った。 1.ヘパラナーゼ阻害剤探索系の構築:HepG2細胞にヘパラナーゼ遺伝子を遺伝子導入した細胞を樹立し、その細胞抽出物を酵素源、市販のヘパラン硫酸を基質としてヘパラナーゼ阻害剤探索系の構築を行った。 2.構築したアッセイ系を利用した阻害剤の同定:上記アッセイ系を利用して、微生物二次代謝産物を用いたスクリーニングを行った結果,ヘパラナーゼ阻害剤としてRK-682を単離した。RK-682はin vitroにおいて約10μMの濃度でヘパラナーゼ活性を阻害した。また、ケミカル・ライブラリーを用いたスクリーニングでは4つの化合物がヘパラナーゼ阻害活性を示した。 3.ヘパラナーゼmRNAの発現機構の解析:ヘパラナーゼの発現は正常組織で低く、がん組織で亢進している。様々な検討を行った結果,DNAのメチル化がヘパラナーゼの発現調節に間接的に関与していることを明らかにした。つまり、正常組織において、ある遺伝子のプロモーター領域がメチル化されているため、結果的にヘパラナーゼの発現が抑えられているが、がん組織においてはこのメチル化の程度が低いためにヘパラナーゼ遺伝子の発現が亢進している可能性が示唆された。 4.ヘパラナーゼタンパク質の安定化:様々なタンパク質の安定化に関与しているプロテインキナーゼC(PKC)に着目し,ヘパラナーゼタンパク質の安定化に対する影響を検討した。その結果,PKC活性化剤のTPA処理によりヘパラナーゼタンパク質の安定化が誘導され、PKC阻害剤処理でヘパラナーゼタンパク質の減少が誘導された。
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Research Products
(1 results)