2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13224013
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
玉井 哲雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60217172)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増原 英彦 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (40280937)
中島 震 法政大学, 経営学部, 教授 (60350211)
柴山 悦哉 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (80162642)
金子 知適 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (00345068)
五十嵐 淳 京都大学, 大学院・情報学研究科, 講師 (40323456)
|
Keywords | ソフトウェア / コンポーネント / 高信頼性 / 再利用 / モデル検査 / Webサービス / 型システム / 要求仕様 |
Research Abstract |
インターネット環境で稼動するソフトウェアや,通信機器,自動車,家電など組込みソフトウェアのように,分散性,並行性,応答性を持つソフトウェアの開発には,コンポーネントベースの開発技術を用いるのが有効であり,実際そのような実現形態が普及しつつある.しかし,コンポーネントに基づくソフトウェアの信頼性をいかに確保するかは,大きな課題である.われわれは,平成13年度からこの課題に取り組み,これまでに基礎的な調査と探求的な試験研究,およびコンポーネントの実現と検証方法に関する新規の技術提案とそれを実体化したソフトウェア・ツールの開発を行った.引き続き平成15年度には,これを発展させ,以下のような成果を得た. ・コンポーネントの信頼性を高めることを目的に,特にセキュリティの記述を容易にするためのプログラム言語機構の提案と,セキュリティ記述を形式的・自動的に解析する実験を行った. 1)アスペクト指向言語を拡張し,データフローに関する条件記述を可能にすることで,Web上のセキュリティ対策の記述を容易にする技術を開発した. 2)Javaのセキュリティ機能であるJAASを,形式モデル言語Alloyを用いて単一の枠組で表現し,解析した. ・コンポーネント合成のためのプログラム言語機構の理論的研究を進めた. 1)Java言語にコンポーネント記述を明確にするためのMixin機能を導入したMcJavaという新たな言語を設計し,その核部分の意味論の定義と型健全性の証明を行った. 2)異なるコンポーネントに伴う互換性のないデータを,型安全性を保ちつつ扱うために,Union型という複数の型を1つのデータの上で扱う機構を提案した. ・コンポーネント技術を実用的にするために,充分な実行性能を確保する研究を行った. 1)性能向上のための部分計算手法を,例外処理を多用しているソフトウェアにも適用できるようにする技術を開発した. 2)高速な実行と柔軟性を両立させるように設計された高速ライブラリを作成した. また以下のソフトウェアを公開した. ・Kazunori Kawauchi and Hidehiko Masuhara : dflow extended Aspect SandBox URL : http://www.graco.c.u-tokyo.ac.jp/ppp/projects/d.ow/ A proof-of-concept implementation of datafow pointcut in an AspectJ like language.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] A.Igarashi, N.Kobayashi: "A Generic Type System for the Pi-Calculus"Theoretical Computer Science. 311(1-3). 121-163 (2004)
-
[Publications] H.Masuhara, G.Kiczales: "Modeling Crosscutting in Aspect-Oriented Mechanisms"Proceedings of European Conference on Object-Oriented Programming(ECOOP 2003). 2-28 (2003)
-
[Publications] H.Masuhara, K.Kawauchi: "Dataflow Pointcut in Aspect-Oriented Programming"Proceeding of the First Asian Symposium on Programming Languages and Systems(APLAS'03). 105-121 (2003)
-
[Publications] T.Kamina, T.Tamai: "Loosey Connected RPC : An Approach for Extendable Interface of Web Services"Proceeding of the 1st International Workshop on Web Services : Modelling, Architecture and Infrastructure. 62-73 (2003)
-
[Publications] T.Kaneko, K.Yamaguchi, S.Kawai: "Automated Identification of Patterns in Evaluation Functions for General Game Players"Proceedings of the 10th Advances in Computer Games Conference. 279-298 (2003)
-
[Publications] 中島 震, 玉井 哲雄: "高レベル・セキュリティポリシーのデザイン検証"日本ソフトウェア科学会第20回大会論文集. 126-130 (2003)