2004 Fiscal Year Annual Research Report
グローバルな規模で進展する情報経済と新たな社会制度デザインに関する研究
Project/Area Number |
13224016
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
須藤 修 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (10179286)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出口 弘 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60192655)
田中 秀幸 東京大学, 大学院・情報学環, 助教授 (30332589)
榊 俊吾 東京工科大学, メディア学部, 講師 (20367204)
後藤 玲子 茨城大学, 人文学部, 講師 (10375355)
|
Keywords | 情報経済 / 制度設計 / 内発的経済発展 / ユビキタス環境 / 情報セキュリティ投資 / ニッチ技術 / IT人材育成 / ボトムアップ型産業創成 |
Research Abstract |
秩序が刻々と変化する中で活力ある経済社会発展を遂げるためには,ICTを利活用してイノベーションを戦略的に活性化させると共に,その成果を社会的課題の解決に有機的かつ重層的に結び付けなければならない.また,そのような社会経済システムは,高度なセキュリティを有する信頼性の高いシステムに支えられる必要がある.我々は,いかにしてICTを信頼性の高い社会基盤として根付かせることができるのかという政策課題と,どうすればその基盤を経済社会発展に結び付けることができるのかという政策課題の双方を同時に射程に入れて,これからの社会制度を構想しなければならない.そこで今年度は,(1)情報学分野における技術進歩が切り拓く可能性を経済社会にインプリメントするために必要な要件を明らかにすると共に,(2)信頼性の高いICT基盤を持続的な社会経済発展に結びつけるために必要な社会制度に関する研究を行なった. (1)については,まずモバイル技術やユビキタス技術の経済的可能性を市場規模予測の側面から明らかにし,次に情報セキュリティの経済的動機付けについて,費用対効果分析に基礎を置きながら,情報システムの脆弱性と情報セキュリティ投資の関係について実証研究を行なった. (2)については,信頼性の高い情報基盤を積極的に利活用して内発的発展を実現するために,技術投資の資源配分に関するシミュレーション分析および実証研究を行い,知財戦略やボトムアップ型産業創成などの,持続的成長を可能にする制度設計について考察した。さらに,労働市場政策のガバナンスについて考察し,経済発展と雇用創出および生活の質の向上という相互作用的関係にある政策目標を実現するための制度提案を行った.
|
Research Products
(7 results)