2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13224050
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
湯淺 太一 京都大学, 情報学研究科, 教授 (60158326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近山 隆 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (40272380)
上田 和紀 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10257206)
森 眞一郎 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (20243058)
八杉 昌宏 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (30273759)
小宮 常康 豊橋技術科学大学, 情報工学科系, 講師 (80283638)
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Keywords | アルゴリズム / 計算機システム / 情報システム / ソフトウェア開発効率化・安定化 / モデル化 |
Research Abstract |
本研究では,計算機システムが備えている広域性と局所性の両方に対応できる適切な計算量モデルとソフトウェアシステムの構築を可能にするために,計算連続体と呼ぶ概念に基づいて,さまざまな観点から,計算に関する既存概念の再検討,統合,および発展を図ろうとしている. 平成16年度の主要な研究成果は次のとおりである. 1.計算連続体モデルによる計算量解析 計算量モデルは簡単なアルゴリズムに関して解析的に適用することが可能となるよう,十分簡潔であることが望ましい.そこで,いくつかの典型的な並列アルゴリズムを取り上げ,計算連続体による計算量の解析を行い,本モデルのアルゴリズム解析への適用可能性を示した. 2.並行言語モデルLMNtalにおけるプロセス構造の解析 階層グラフ書換えモデルLMNtalの言語仕様について,前年度に引き続き形式的意味論の洗練および言語拡張案の検討を進めるとともに,前年度末に公開した処理系の整備拡張を行い,新たに分散処理系の設計と実装を進めた.また,LMNtalをプログラミング言語として実用化するために必要となる型体系を導入する方法について検討を行った. 3.S式ベースC言語における変形規則による言語拡張機構 細粒度マルチスレッド機能などの言語拡張を行うとき,ベースとなる言語(C言語など)のコンパイラに直接手を加えるのではなく,拡張言語のコードをベース言語のコードに変換することができれば,実装コストの低減や移植性向上が可能となる.これを容易に実現できるように,拡張言語の抽象構文木をLisp言語の文法単位であるS式で表現し,そのS式表現をそのままプログラムとして用いる方式を提案した.実際に,S式ベースの構文を持つC言語(SC言語)を設計し,この言語を扱う処理系を実装した.
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Research Products
(6 results)