2002 Fiscal Year Annual Research Report
完治困難な高齢患者のQOL向上を目指したストレスマネジメント教育技法の開発
Project/Area Number |
13301006
|
Research Institution | Osaka Prefectual College of Nursing |
Principal Investigator |
山田 冨美雄 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (50183687)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 俊彦 近畿福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (20259500)
岡 浩一朗 東京都老人科学総合研究所, 日本学術振興会 特別研究院
平井 啓 大阪大学, 人間科学部, 助手 (70294014)
|
Keywords | ストレスマネジメント教育 / 高齢者 / QOL / 教育技法 / 開発 / 難病患者 / 自己効力感 |
Research Abstract |
高齢患者を対象としたストレスマネジメント教育(SME)技法開発の2年目である本年度は、個々の対象者グループにおける教育効果判定指標の開発に重点を置いて実験、調査、および実地聴き取り調査等を実施した。 (1)一般評価系開発:(1)気分調整にウィスキー香抽出臭が有効であることを脳波・瞬目を指標として実験的に確認した。(2)高齢者の歩行時の重心動揺を3軸加速時計を用いて定量的に把握するシステムを開発し、大学生を被験者としてその基準値を得た。 (2)人工股関節全置換術患者:介入効果を評価するための折り合い癇癪度を開発し、その妥当性と信頼性を確認した。 (3)難病患者:短期SMEプログラムを開発・適用し、SME効果の評価指標としてSME自己効力感(SMSE-20)尺度の有効性を確認した。 (4)心リハ患者:心リハ患者の気分を評価し、不安やうつが高いことから、SMEがこれらの改善に有効だと推論するとともに、健康関連QOLの維持・向上の関連要因として身体活動自己効力感が重要であることを明らかにした。 (5)がん患者:癌病棟で働く17名のナースを対象にストレス緩和を目的とした心理教育的グループ介入プログラムを開発し、5週間適用した。その結果POMS得点が改善し、看護に対する自己効力感が向上し、本プログラムの有効性が実証された。 (6)高齢痴呆患者:介護リスクをもつ高齢者を対象としたSMEプログラム開発のための基礎データ収集を目的として、施設の実地調査を実施し、身体活動を用いたSME介入プログラムの開発を試みた。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 山田冨美雄, 百々尚美 他: "難病患者のQOL向上を目的としたストレスマネジメント教育プログラム"大阪府立看護大学紀要. 9・1(印刷中). (2003)
-
[Publications] 山田冨美雄: "看護と健康心理学・ナーシングリサーチャへの道"現代のエスプリ. 425. 199-206 (2002)
-
[Publications] 永井元, 山田冨美雄: "驚愕性瞬目反射パラダイムによる食品の香りの快不快評価"Aroma Research. 11・1. 240-243 (2002)
-
[Publications] 山田冨美雄, 百々尚美, 外池光雄, 増本康平, 永井元, 山口雅彦: "驚愕プローブパラダイムを用いた香りのリラクゼーション効果の検討"第15回バイオエンジニアリング講演論文集. 15. 115-116 (2003)
-
[Publications] 岡浩一朗, 山田純生, 井澤和大, 大宮一人, 三宅良彦: "心臓リハビリテーション患者における不安・抑うつの評価-Hospital Anxiety and Depression Scale (HADS) 日本語版の応用-"心臓リハビリテーション. 7・1. 160-163 (2002)
-
[Publications] 平井啓, 保坂隆: "がん患者のグループ療法の現状と課題"緩和医療学. 5・1. 1-7 (2002)
-
[Publications] 大野太郎, 高元伊智朗, 山田冨美雄: "ストレスマネジメントテキスト"東山書房. 323 (2002)