2001 Fiscal Year Annual Research Report
情報通信技術(IT)革命の文化的・社会的・心理的効果に関する調査研究
Project/Area Number |
13301007
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
直井 優 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (70011335)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 剛 大阪大学, 人間科学研究科, 助手 (10332751)
吉川 徹 大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (90263194)
川端 亮 大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (00214677)
|
Keywords | 国際比較継続調査 / 情報通信技術(IT)革命 / 文化的・社会的・心理的影響 / 高齢化社会 / 仕事の複雑性 / 権威主義 / 知的柔軟性 / 自己・指令性 |
Research Abstract |
情報通信技術(IT)革命の文化的・社会的・心理的影響を探るために様々な視点からアプローチを進めた。 (1)来年度に実施する全国調査の準備作業を行った。その際に、国際比較対象のドイツ全国調査ALLBUSのドイツ語版・英語版調査票の翻訳を実施し、その内容の詳細な検討を進めた。その上でプリ・テスト用の調査票を作成し、その英語版も作成した。 (2)各種測定尺度の開発を行った。具体的には、高齢化社会についてのイメージ、ITリテラシーと利用活用度等についての尺度を作成した。また、ITが及ぼす仕事・職業への影響を調べることが調査の主要なテーマの一つであり、この準備として、既存調査データに対して、仕事内容に関する自由回答と・情報処理(データ)・対人関係的サーピス(ヒト)・生産や機械の操作(モノ)の三次元における仕事の複雑性に関する自由回答をテキストデータとして入力した。又、これらのコーディング作業を進めることで、適切な項目と内容の判別について分析を行い、調査票へもりこむ内容について検討した。 (3)国際調査研究の準備を進めた。特に、ドイツ連邦共和国のZA(ケルン大学経験的社会研究中央アーカイプ)に赴き、国際比較調査について協議を行い、社会的なインフラストラクチャーとしての精度の高いデータの整備と管理に向けて作業を行った。また、ZUMA(調査・方法・分析センター)とも国際比較調査の準備作業と手続きについて協議した。 (4)ITの及ぼす効果についての事例調査も行った。ITが高齢化社会に及ぼす効果について、地域調査を参考にして研究を進めた。いち早く情報端末の普及を実現した富山県山田村、マルチメヂィアビレッジ事業の進む福島県葛尾村等に実際に赴き、高度な情報処理ネットワークによる医療・福祉・社会的援助システムのあり方について研究を実施した。その成果は大阪大学開放講義で報告されている。
|