2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13302006
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小林 正弥 千葉大学, 法経学部, 教授 (60186773)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 幸男 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (10091092)
山脇 直司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30158323)
今田 高俊 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (00107517)
黒住 真 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00153411)
関谷 昇 千葉大学, 法経学部, 助教授 (00323387)
|
Keywords | 公共哲学 / 公共性 / 平和 / 持続可能な福祉社会 / グローカル / 市民ネットワーク |
Research Abstract |
今年度は、公共哲学の包括的研究に関する4年間のプロジェクトの最終年度であり、これまでの研究会や個別研究の総括を行うべく、各自が個別研究に専念した。本プロジェクトは、過去3年にわたって蓄積されてきた公共哲学関連の資料収集とそのデータ・ベース化を用いながら、数々の著作や論文を発表してきたことは過去の実績報告書からも明らかであるが、それらについては継続的に執筆活動を続け、各方面でさらなる成果を生み出した。成果発表に向けて、必要な資料を追加的に補完しつつ、精微な発表も心掛けてきている。一昨年始まった『公共哲学叢書』シリーズの刊行は順調に進み、『公共哲学』全10巻(第一期)に続く第二期のシリーズも公刊中である。現在も、研究成果の公表へ向けて作業が複数進行中である。 本テーマはこの4年間で完結するものではなく、引き続き継続させていかなければならないものである。哲学・政治学・経済学・政策学・歴史学・倫理学といった分野の先端を担う代表的論者が、公共哲学というより高次の学問的発展に資するべく努力してきたこの4年間は、学問に対する既成観念を払拭して新しい一歩を踏み出すものであったが、それらの成果は改めて各分野に大きな意味をもたらそうとしている。各方面で公共哲学ないしは公共性をめぐる議論が活発化している背景に、本プロジェクトがなした貢献は決して少なくないものと考える。ただ、そうした壮大な試みはまだ始まったばかりであり、さらなる研究の継続が必要であることは言うまでもない。本年度は、これまでの総括に加えて、今後さらに拡大・発展させるための準備も怠らなかった。若手の育成にも力を注ぎ、非公式での共同研究も積極的に行われ、院生たちへの知見の提供も理想的な形でなしえた。 地球的公共哲学ネットワークは、各種ネットワークのメタネットワークとして、この4年間でその形成の拠点になり、学者との積極的な交流の場として確立した。ネットワークの拡がりは、HPとMLの活用を通じて、各種NPOや一般市民へと拡大し、公共哲学の学問運動の基盤となりつつあるとも言える。今後、学問成果の共有や現実問題をめぐる活発な議論が期待される。
|
Research Products
(7 results)
-
-
-
-
-
-
[Book] グローバル化の行方2004
Author(s)
山脇直司, 丸山真人, 柴田寿子編
Total Pages
349
Publisher
新世社
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
-