2002 Fiscal Year Annual Research Report
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13303001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田畑 伸一郎 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (10183071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 靖 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (60189066)
上垣 彰 西南学院大学, 経済学部, 教授 (70176577)
久保庭 真彰 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70111698)
末澤 恵美 平成国際大学, 法学部, 助教授 (20348329)
岩下 明裕 北海道大学, スラブ研究センター, 助教授 (20243876)
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Keywords | 石油 / ガス / 産業連関表 / CIS / WTO / 商業マージン / コーカサス / 移行経済 |
Research Abstract |
1.ロシアの世界経済との統合を考えるうえで、もっとも重要な問題であると本研究で見なしているロシアの石油・ガス部門に関わる資金循環について、研究を進めた。とくに、同部門が輸出で獲得した外貨がどのようにロシア国内を循環しているのかについて産業連関表データに基づく統計的な分析を行い、同部門の利潤の大半が商業・運輸マージンとしてロシア統計で捕捉されているという事実を初めて明らかにした。さらに、同部門と国家予算との間における資金循環について制度的・統計的な分析を行った。この結果、石油・ガスの採掘部門では相応の税負担をしているものの、多くの利潤が石油・ガスの販売・輸送部門に移されており、それに対する課税は極めて不十分であることを明らかにした。これらの成果は、比較経済体制学会、米国のスラブ学会等で発表され、また、米国、日本の学会誌等に掲載され、高い評価を得た。 2.CIS(独立国家共同体)についても、引き続き学際的な研究を進めた。今年度とくに検討されたテーマは、(1)2001年9月11日事件を契機とするCIS、とりわけ、中央アジアやコーカサスにおける国際関係、安全保障面での変化・(2)カスピ海の石油・ガス開発に関わる問題、(3)上海協力機構をはじめとするロシア、中国、中央アジアの国際関係をめぐる問題、などである。このCISの学際的な研究については、来年度に研究書を刊行する予定であり、その準備が進められた。 3.ロシアのWTO(世界貿易機構)加盟問題についても、研究が進められた。この問題を検討する研究会を開き、報告を『スラブ研究センター研究報告シリーズ』として出版した。
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Research Products
(15 results)
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[Publications] S.Tabata: "Russian Revenues from Oil and Gas Exports : Flow and Taxation"Eurasian Geography and Economics. 43・8. 610-627 (2002)
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[Publications] M, Kubomiwa: "An Analysis of Singularities of Russia's Marketization Using Input-Output Tables"The Journal of Econometric Study of Northeast Asia. 4・1. 1-13 (2002)
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[Publications] 久保庭真彰: "ロシアにおける産業空洞化と商業肥大化"比較経済体制学会年報. 40・1. 18-19 (2003)
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[Publications] S.Tabata: "Regional Sources of Federal Expenditure and the Pattern of Revenue Sharing in Post-Soviet Russia"The Donald W.Treadgold Papers in Russian, East European, and Central Asian Studies. 36. 19-52 (2003)
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[Publications] A.Uegaki: "An Analysis of Russia's Embryonic Globalization : Regional Foreign Trade and Hard Currency Receipts"The Donald W.Treadgold Papers in Russian, East European, and Central Asian Studies. 36. 55-75 (2003)
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[Publications] A.Uegaki: "Inostrannye investitsii v Rossiiskikh regionakh"Ekonomicheskaia nauka sovremennoi Rossii. 2. 115-132 (2002)
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[Publications] A.Iwashita: "The Influence of Local Russian Initiatives on Relations with China : Border Demarcation and Regional Partnership"ACTA SLAVICA IAPONICA. 19. 1-18 (2002)
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[Publications] 岩下明裕: "プーチン時代のロシア外交:対中国関係を手がかりに"ユーラシア研究. 27. 28-33 (2002)
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[Publications] 末澤恵美: "プーチン時代のロシア=ウクライナ関係"ユーラシア研究. 27. 45-49 (2002)
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[Publications] 角田安正: "同時多発テロは米露関係を一変させたか-カスピ海石油の輸送路の選定とテロ対策を中心に"スラブ研究センター研究報告シリーズ. 83. 1-11 (2002)
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[Publications] 中村靖: "計算可能一般均衡(CGE)モデル作成マニュアル-ウズベキスタンCGEモデルを例として-"スラブ研究センター研究報告シリーズ. 84. 1-53 (2002)
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[Publications] M.Suezawa: "Falling Apart or Coming Together? Process of Decentralization and Integration in the CIS"スラブ研究センター研究報告シリーズ. 86. 15-22 (2002)
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[Publications] 金野雄五: "ロシアのWTO加盟をめぐる諸問題"スラブ研究センター研究報告シリーズ. 87. 1-2 (2002)
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[Publications] 末澤恵美: "ロシアと欧州-NATOとEU拡大への対応-"植田隆子編『現代ヨーロッパ国際政治』岩波書店. 191-218 (2003)
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[Publications] S.Tabata, Iwashita(eds.): "Ten Years after the Collapse of the USSR (Slavic Research Center Occasional Papers No.86)"Slavic Research Center, Hokkaido University. 79 (2002)