2004 Fiscal Year Annual Research Report
代数学における保型形式的構造とゼータ関数の明示的研究
Project/Area Number |
13304002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊吹山 知義 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60011722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 文広 立教大学, 理学部, 教授 (20120884)
坂内 英一 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (10011652)
宮本 雅彦 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (30125356)
齋藤 恭司 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20012445)
古澤 昌秋 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50294525)
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Keywords | ゼータ関数 / 保型形式 / 整数論 / 微分作用素 / 志村対応 / エータ関数 / 2次形式 / 微分方程式 |
Research Abstract |
今年度は、研究集会「ゼータ関数とゼータ関数」を立教大学で、また第7回整数論オータムワークショップを白馬にて開催し、後者について英文報告集を作成した。(前者については計画中)。前年度に行った第3回スプリングミコンファレンス"Modular forms and related topics"についても英文報告集を作成した。白馬のワークショップでは、外国人を含む関係する専門家を結集して、ジーゲル保型形式上の微分作用素について、研究討論した。現存する異なるアプローチを網羅的に比較検討し、未解決問題の提示をおこない、新しい定式化を試みた。関連分野は、保型形式の構成、微分方程式と特殊関数論、標準L関数の特殊値、保型形式の合同式、保型形式の周期など多岐にわたり、分野として理論的にも具体的にもきわめて興味深いことが再確認されたと考えている。特に代表者の研究については、行列変数の一般化された意味での多変数Gegenbauer部分方程式が少なくとも次数3以下ならばholonomy系であるということを代数解析の専門家との討論の中から新しく証明することができた(葛巻孝子との共同研究)。これに関連して、Don Zagierとの共同研究で、類似のパッフ系の一般解の具体形の研究において、多くの進展があった。また分担者齋藤恭司によって第2回文プリングコンファレンスで提示されたエータ積のフーリエ係数の正値性に関する予想について、基本的と思われる系列に対して、データ関数の差による表示に着目することにより肯定的に解決した。以上の結果や以前から提唱している次数2の志村対応予想などについて、外国ではミネソタ大学、オーベルヴォルバッハ研究所、ジーゲン大学、テキサス大学などの研究集会で発表を行い、国内でも広島、仙台、白馬などで発表を行った。
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Research Products
(35 results)