2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13304010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三輪 哲二 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10027386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏原 正樹 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (60027381)
神保 道夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (80109082)
中屋敷 厚 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (10237456)
尾角 正人 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (70221843)
大山 陽介 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10221839)
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Keywords | Virasoro代数 / XXZ模型 / アフィンリー代数 / Thirring模型 / 2重アフィンヘッケ環 |
Research Abstract |
(a)Virasoro代数の$(p, p')$ミニマル表現の基底の構成については、前年度までに$1<p'/p<2$の場合を解決したが、本年度は一般の場合に、組合わせ論的な基底の構成を得た。また、$(3,p)$の場合については、$p$についての再帰的な関係を用いて、表現の基底を構成している。$1<p'/p2$の場合とは異なり、3次の関係式が現れることが特徴的である。 (b)XXX模型の相関関数に関するBoos-Korepin-Smirnovの予想を一般次元のトレースを用いることによって解決した。さらにXXZ模型についての同様の公式を、簡約qKZ方程式の解を構成することによって得た。XXZ模型では、2個の独立な超越関数を用いた点が新しい。また結果を作用素の指数関数の形に書くことができた点が著しい。なお、有質量の場合は、既知の積分表示式との一致を示すことができた。 (c)$sl_n$不変Thirring模型の形状因子について、アフィン量子代数の基本表現に対応するintertwinerの最高ウェイトベクトルに対する期待値を用いて、その積分表示を求めた。 以下の(d)及び(e)は指導した修士課程学生の修士論文の結果である。 (d)アフィンリー代数$widehat{sl}_n$のレベル$1$表現の指標を表現のintertwinerの成分によるfiltrationに対応する形で、$sl_n$の基本表現の直積に分解する公式を得た。 (e)2重アフィンヘッケ環の多項式表現が、パラメターを$t^{k+1}q^{r-1}=1$と特殊化するときに分解する様子について、車輪条件を用いて部分表現の列を構成し、最小部分の既約性を示した。さらに、この空間の基底を非対称マクドナルド多項式を使って構成することができる。
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Research Products
(6 results)