大強度ミューオン源によるミューオン・レプトン・フレイバー非保存探索の新展開

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13304019
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 久野 良孝 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30170020)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 菅谷 頼仁 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80324747) ; 青木 正治 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80290849) ; 能町 正治 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90208299) ; 森 義治 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (30124176) ; 中野 貴志 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (80212091)
• Keywords: ミューオン / レプトン・フレイバー / ポリミド樹脂 / ストロー・ガス。チェンバー / 一体型ストロー / カソード・ストライプ / ASDチップ / 電子飛跡検出器開発

Research Abstract

本研究は、ミューオン・レプトン・フレイバーを破るミューオン・電子転換過程を探索するための準備研究である。平成13年度では、その過程から発生する電子の運動量を測定するための電子飛跡検出器開発を行った。
それは、極薄(25ミクロン)のストロー形状のポリミド樹脂を陰極とし、その中心に細いタングステン線を張ったストロー・ガス・チェンバーである。
これまで、このストローはカプトン・フォイルをスパイラル状に巻いて接着していた。これでは、フォイルが重なった部分が厚くなって、必要とされる厚さの均一性が確保できない。そこで、我々は日本国内で一体型でストローを生成している会杜(I.S.T.社)を見つけ、その製品を使ってこのストロー・ガス・チェンバーができないかと研究開発を始めた。まず、ストロー軸方向の位置を決めるのに、横にカソード・ストライプを置き、これに誘起される電荷分布を測定する。このためには、ストローはある電気抵抗を持たねばならない。試作品を何枚か製作してもらい、その抵抗値とその一様性について測定した。その結果、我々の仕様を満たすものであることがわかり、プロトタイプの製作にかかった。また、ASDチップというLSIを用いて、その読み出し回路の製作をおこなった。