2003 Fiscal Year Annual Research Report
高分子材料の微細加工による多機能集積マイクロシステム
Project/Area Number |
13305016
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
下山 勲 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (60154332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 一憲 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (30361546)
松本 潔 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (10282675)
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Keywords | MEMS / 薄型柔軟視覚センサ / 有機トランジスタ / 量子ドット |
Research Abstract |
薄型で柔軟なMEMSシステムの実現を目指し,有機材料を用いたトランジスタによる視覚システムの構成を行った.試作したトランジスタは,ポリイミドフィルム上にドレイン,ソース,ゲートの電極をパターニングした後,有機材料ペンタセンを蒸着したものである.ゲート部に光が当たることによってトランジスタの電気特性が変わるため,光センサとして用いることができる上,トランジスタとしての特性を利用して,アレイ状に配列したセンサから,順次信号を読み出すことも可能となった.このトランジスタアレイにPDMSで製作したマイクロレンズアレイを重ねることで,薄型・柔軟な視覚システムを構成した. この視覚システムの応用可能性を探るため,シリコンフォトダイオードとレンズからなるラージスケールの実験システムを作り,位置検出センサとしての特性の評価を行った.このラージスケールセンサは,フィルム基板上にひずみゲージアレイが集積されており,フィルムを曲面に貼り付けた場合,ひずみゲージの出力から,センサシートの曲率半径を計算することができる.この曲率半径と,得られた光入力から点光源の運動の軌跡を計測することができた.前述の有機トランジスタによって,このシステムと同様の機能をごく小型のシステムで実現できることから,例えば指などに装着して入力デバイスとして用いる応用が期待できる. また,その他,任意の基板上に光源を製作できるプロセスとして,量子ドットを用いた微小光源の研究を行った.微細加工により製作したシリコン電極間に,電圧制御によって量子ドットを集積し,400ナノメートルギャップの発光ダイオードを製作することに成功した.この技術を用いれば,ポリイミドやPDMSなど,柔軟な基板上に発光デバイスを製作することが可能となる.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Masanao Motoyama, Kazunori Hoshino, Kiyoshi Matsumoto, Isao Shimoyama: "Electro-Statically Actuated Light Emitting Device Using OLED"The 12th International Conference on Solid-State Sensors, Actuators and Microsystems (Transducers '03). 1506-1509 (2003)
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[Publications] Koichi Yamada, Kazunori Hoshino, Kiyoshi Matsumoto, Isao Shimoyama: "Electro-static trapping and deposition of nanoparticles in a submicron narrow gap for a lateral-electrode LED"17th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems (MEMS '04). 49-52 (2004)
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[Publications] 齋藤宏, 岩瀬英治, 星野一憲, 松本潔, 下山勲: "有機半導体を用いた複眼型フレキシブルフォトセンサ"2004年春季応用物理学関係連合講演会予稿集. (発表予定). (2004)
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[Publications] 山田幸一, 星野一憲, 松本潔, 下山勲: "半導体ナノ粒子の静電トラップによるナノサイズ発光ダイオード"2004年春季応用物理学関係連合講演会予稿集. (発表予定). (2004)
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[Publications] 木下英之, 寒川新司, 星野一憲, 松本潔, 下山勲: "自己形状認識複眼型センサを用いた入力デバイス"ロボティクス・メカトロニクス講演会予稿集. (発表予定). (2004)