2001 Fiscal Year Annual Research Report
固体表面からのO^-イオンラジカルの生成機構の解明
Project/Area Number |
13305055
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
定方 正毅 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30011175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 将輝 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00282575)
李 全新 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (60312998)
越 光男 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20133085)
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Keywords | 酸素負イオン / O^- / イットリア安定化ジルコニア / 時間飛行型質量分析器 / アルミナセメント / C12A7 |
Research Abstract |
本研究では、高活性で工業的な応用が期待できるO^-イオンラジカルの固体表面からの生成機構の解明を目的とする。平成13年度の研究で、時間飛行型質量分析器を製作し分析を行い、以下の知見を得ることが出来た。 (1)固体燃料電池材料であるYSZ(イットリア安定化ジルコニア)から放出される負電荷物質については、電子とO^-だけであることが判明した。また電子とO^-の比は1:1であり、YSZ内部でO^<2->として存在していたものが、気相にはe+O^-としてすべて放出していることがわかった。 (2)温度による依存性を測定したところ、700℃において律速段階がかわることがわかった。700℃以下ではO^-の金属からの脱離が律速であると考えられる。また、700℃以上では、O^-の金属表面の拡散か、電子の脱離が律速と思われる結果が得られた。 (3)O^-放出量を増やすには、高温にすることが効果的であり、本実験の範囲では800℃において100pA/cm^2の生成量を得ることが出来た。 (4)O^-放出物質として、あらたにケージ構造をもつ12CaO・7Al_2O_3が見つかった。これを用いた場合、YSZにくらベ100〜1000倍の生成量があることがわかった。 (5)12CaO・7Al_2O_3の試料では、ケージ内にO^-の形で存在しており、それが電界放出により気相にO^-として生成していると考えられる。これはYSZのメカニズムと異なる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Nishioka, Q.Li, M.Sadakata, et al.: "Feature and Mechanism of Atomic Oxygen Radical Anion Emission from Yttria-Stabilized-Zirconia Erectrolyte"Journal of Catalysis. (accept). (2002)
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[Publications] Q.Li, M.Nishioka, M.Sadakata, et al.: "Reproducibility of O^- Negative Ion Emission from C12A7 Crystal Surface"Japanese Journal of Applied Physics. (accept). (2002)
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[Publications] 李 全新, 西岡将輝 定方正毅 他: "アルミナセメンC12A7からのO^-生成"化学工学会第67年会講演論文集. K213 (2002)
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[Publications] 瀬田孝将, 西岡将輝, 定方正毅 他: "モンテカルロ粒子シミュレーションによる大気圧中の酸素負イオン生成機構解析"化学工学会第67年会講演論文集. K208 (2002)
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[Publications] 馬場幸雅, 西岡将輝, 定方正毅: "光ガルバノ法を用いた大気中負イオン測定方法の開発"化学工学会第67年会講演論文集. S120 (2001)
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[Publications] 馬場幸雅, 西岡将輝, 定方正毅: "光ガルバノ法による大気圧付近での酸素負イオン測定"化学工学会第34年会講演論文集. N115 (2001)