2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13305066
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
影山 和郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50214276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 哲二 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70323540)
大澤 勇 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00143389)
高橋 淳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10222085)
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Keywords | 複合材料 / 船舶構造 / CFRP / 構造モニタリング / 成形モニタリング / 光ファイバセンサ / BOTDR |
Research Abstract |
炭素繊維は軽量で高強度の材料であるが、過去数年前までは大変高価な先進材料であった。しかし、今日において炭素繊維の価格は大幅に低下しており、一般産業機械や土木・建築分野への適用が試みられるようになってきた。船舶分野においても、軽量化のメリットが生かせる分野では、炭素繊維強化複合材料(CFRP)が構造材料としての選択の視野に入ってきたといえる。 CFRPを船舶構造に適用するためには、部材形状の大型化と成型コストの削減が重要である。既存の成型法では大型化と低コストを両立させたものはないので、新たな低コスト成型法を開発する必要がある。また成型品の品質保証を製造時および運用時に行えるシステムの開発が望まれる。 低コスト成型法として、100℃以下の低温で賦形し、アフターキュアを高温(140〜180℃)で行うプリプレグ低温・低圧成形法に注目する。この成形法は真空引き程度の加圧力で済み、安価な型が利用できるため、従来のオートクレーブ成形と比べて極めて低コストの成型法であり、大型部材にも適用可能である。しかし、アフターキュア時の熱変形や品質管理に未解決の技術課題を残しており、実用化の障害になっている。 本研究では、成形モニタリング、成型品の品質評価および使用中の性能モニタリングのため、光ファイバセンサ(BOTDR)を埋め込んでCFRPと一体化した知的構造とすることにより、本成型法の用途拡大と実用化を可能とするための基礎技術を開発した。 研究期間中に、低温・低圧成形成型法の大型化のための技術課題を明らかにするとともに、光ファイバ埋め込み技術とひずみ測定技術を確立し、成形プロセスのモニタリングと完成品の品質評価を可能とした。さらにこのセンサーシステムの耐久性と信頼性を保持する方法を検討し、運用中のモニタリングやメンテナンスでの利用方法について検討した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Kazuro Kageyama, Hideaki Murayama, 他4名: "Health Monitoring of Large Composite Marine Structures by Using Fiber-Optic Distributed Sensors"Material Science Research International. STP-2. 78-82 (2001)