Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 信弘 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (10198947)
姫野 洋司 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50081394)
奥野 武俊 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (60081395)
大塚 耕司 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (90213769)
岸 光男 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (00145814)
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Research Abstract |
本研究は,大阪湾沿岸域における海陸一体の環境影響評価モデルの構築の第一歩として,陸域における人間活動・生活から排出される汚濁負荷の発生,流達,海岸海域への流入過程および沿岸海域における富栄養化をはじめとする水質悪化,海域生態系への影響の評価・予測のモデル化を目的としている。 陸域においては,行政区画,社会・経済特性,地域特性,歴史的背景等に配慮しつつ,複数のゾーンに分割して,ゾーン内部,ゾーン間の人間活動の影響を時間的,空間的広がりの中で要因間の因果関係の把握・評価・予測を試みた。 海域においては,陸域からの影響を考慮しつつ,複数のボッ,クスに分割して,ボックス内,ボックス間の生物・化学・物理過程に配慮した生態系モデルの構築を試みた。 本年度の研究成果は以下の通りである。 1.平成13年度に試みた手法では,陸域からの汚濁負荷の推定が極めて難しいことが判明した。 ・新しいモデルの構築,または適切な補正方法の導入が必要である。 ・陸域のゾーン分割については,次年度に行う予定である。 2.海域生態系による水質浄化については,低生生物による浄化と内部生産による汚濁負荷の増加をモデルに組み込む必要性のあることがわかった。 3.海域生態系のボックスモデル化の有用性を確認することができた。 次年度以降は,(1)汚濁負荷発生・排出モデル,(2)水質浄化モデル,(3)潮汐流・移流・拡散モデルの信頼性・妥当性を評価し,モデルの完成を目指す予定である。さらに,海域の水質浄化モデルの構築には,各水域の水質,生物生産,生物生態系に関する正確な情報を用いたボックスの構成が必要であるから,関連資料・データのデータベース化も必要となる。
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