2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13307037
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高山 忠利 日本大学, 医学部, 教授 (30280944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 勝俊 東京大学, 医学部・付属病院, 助手 (50291323)
三木 健司 東京大学, 医学部・付属病院, 助手 (10242059)
幕内 雅敏 東京大学, 医学部・付属病院, 教授 (60114641)
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Keywords | 骨髄細胞 / 肝細胞 / 間葉系幹細胞 / 共培養 / オンコスタチンM / HGF / Azacitidine / 骨髄移植 |
Research Abstract |
マウス骨髄細胞の肝細胞への分化誘導についての検討:マウス肝非実質細胞を分離培養し、GFPトランスジェニックマウスの骨髄細胞と共培養する培養系を開発した。骨髄細胞単独あるいはstromal cell lineであるOP9と共培養した場合に比べて、骨髄由来のadherent cellの増殖が非常に活発であった。さらに、骨髄細胞を5'-azacitidineで前処理し、HGF、OSM、デキサメサゾンの存在下に肝非実質細胞と共培養することにより大型の肝細胞に似た細胞が出現するのが確かめられた。蛍光免疫染色において、この大型の細胞はアルブミンやサイトケラチン8などの肝細胞に特異的な蛋白質を発現していた。さらに、培地内に、肝不全患者の血清を添加することによりアルブミン陽性の骨髄由来の細胞が多くのコロニーを形成して増殖することが確かめられた。共培養開始後10日目にアルブミンおよびサイトケラチン8陽性の骨髄細胞由来のコロニー数を測定したところ、肝不全患者の血清、OSM、Azacitidineの前処理、肝非実質細胞との共培養がコロニー形成に特に重要な因子であることが判明した。 肝再生時の骨髄由来細胞の関与について:GFPトランスジェニックマウス骨髄を移植したマウスの肝臓内には数多くのGFP陽性細胞が認められた。その多くが紡錘形で類洞内皮細胞やKupfer細胞であると思われた。骨髄移植後にretrorsine/CCl_4による肝障害を加えると少量ではあるが肝実質細胞へ分化したGFP陽性細胞が認められた。また、retrorsine/CCl_4にて肝障害を加えたマウスの脾内にGFPトランスジェニックマウスの骨髄細胞を移植したところ、GFP陽性の紡錘形の肝非実質細胞はほとんど出現しなかったが肝実質細胞へ分化したGFP陽性細胞が出現した。骨髄移植によって出現する紡錘形の肝非実質細胞は放射線照射による組織障害によって出現した可能性が高いと考えられた。
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[Publications] Kenji Miki: "Methioninase cancer gene therapy with selenomethionine as suicide prodrug substrate"Cancer Res. 61・18. 6805-6810 (2001)
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[Publications] Kenji Miki: "Receptor measurements via Tc-GSA kinetic modeling are proportional to functional hepatocellular mass"J Nucl Med. 42・5. 733-737 (2001)
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[Publications] Katsutoshi Naruse: "Efficacy of nonwoven fabric bioreactor immobilized with porcine hepatocytes for ex vivo xenogeneic perfusion treatment of liver failure in dogs"Artif Organs. 25・4. 273-280 (2001)
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[Publications] Akio Saiura: "Circulating smooth muscle progenitor cells contribute to atherosclerosis"Nat Med. 7・4. 382-383 (2001)
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[Publications] Tadatoshi Takayama: "Ablation of hepatocellular carcinoma"Jpn J Clin Oncol. 31・7. 297-298 (2001)
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[Publications] Tadatoshi Takayama: "Randomized comparison of ultrasonic vs clamp transection of the liver"Archives of Surgery. 136・8. 922-928 (2001)