2001 Fiscal Year Annual Research Report
先史人類活動痕の判定評価のための化学指標パラメタリゼーション
Project/Area Number |
13308008
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
南川 雅男 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (10250507)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 豊弘 国立歴史民俗博物館, 教授 (70145580)
入野 智久 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (70332476)
山本 正伸 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (60332475)
松井 章 独立行政法人文化財研究所, 奈良文化財研究所, 主任研究官 (20157225)
|
Keywords | 安定同位体 / 人類活動 / バイオマーカー / 胆汁酸 / ステロール / 質量分析 / 有機質量分析 / 土壌有機物 |
Research Abstract |
動物の排泄物に含まれる胆汁酸の分析方法について、誘導体化の条件を検討し、胆汁酸の分析がほぼ可能になった。しかし、一部の化合物は立体配置のこれにより人類や動物の排泄物やその分解物から、ステロール化合物の種類によって、関係動物の種類や異なる分子組成をする。 堆積物や土壌試料に含まれる植物色素やその分解物について分析法を検討し、藻類起源の約10種類の色素化合物を液体クロマトグラフで分離し、同定と定量を行うことが可能になった。年度末に導入したFDAのスペクトル分析について今後検討行い、遺物の色を構成する原因物質を特定するための基礎的研究手段が得られた。 研究用の試料としては人為活動の明確な都市部の土壌や河川堆積物を各地で採集して、その有機物含量、同位体分析を行った。また、北海道の中央部で野生動物が生息する森林域で土壌や植物および動物の排泄物などの採取を行った。 遺跡の土壌試料への応用として予備的な実験を行った同位体分析を行った。有機物の炭素窒素同位体分析は周辺の土壌とは極端に異なる同位体分布が得られ栽培活動の影響である可能性が高いと推定された。今後有機分子分析を進める準備ができた。 追加採択のため、研究手段の機器類の導入は年度末となったため、今年度は分析機器の立ち上げと分析準備に集中することになった。新規調達した分析機器類については、研究計画の中核となる各種の有機分子の分析法の検討をおこなった。特にクロマトグラムでの有機分子の分離条件や溶媒抽出の条件を検討した。加熱脱着気化導入装置は機械の立ち上げを行い、真空装置や導入ガスの最適化を行った。高速溶媒抽出装置は土壌試料から目的成分を効率よく抽出するために1月前に納入されたばかりであるが、機械からの汚染物質の検出をおこない、その防止方法について検討を行った。溶媒抽出された目的成分を濃縮したり液体クロマトグラムによる分離を行うための機器類についても、同様に装置の最適条件を決めるために予備実験を行い、試料の分析のための準備を行った。
|
Research Products
(1 results)