2001 Fiscal Year Annual Research Report
核融合トリチウムの環境動態と公衆被曝の評価に関する総合的研究
Project/Area Number |
13308023
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
一政 祐輔 茨城大学, 理学部, 教授 (30007760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 真弘 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (40027454)
宇田 達彦 核融合科学研究所, 安全管理セ, 教授 (50280590)
百島 則幸 熊本大学, 理学部, 教授 (80128107)
渡辺 敦光 広島大学, 原爆放射能医学研, 教授 (00034653)
小松 賢志 京都大学, 放射線研究センター, 教授 (80124577)
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Keywords | トリチウム / 核融合 / 重水野外実験 / 線量評価 / トリチウムの環境移行 / DNA / 放射線障害 / トリチウムの事故放出 |
Research Abstract |
トリチウムの安全性を問題にする議論はITERの国内誘致の議論が進行するにつれて今後盛んになると予測されることから、トリチウムの環境及び生物影響を科学的に解明できる知識を強化することを研究目的にした。その為に、事故時の環境汚染の状況をモデルでどこまで予測出来るのかを重水の野外放出実験とITERの事故時の安全性の検証に使用されたUFOTRIを用いて検討できることを目指して実験を進めている。 イネの成長期である8月にトリチウム水を模擬した重水を暴露した場合、その大気中重水から収穫時の玄米中有機結合型重水への移行率を野外実験で求めた。水戸の気象データをラスコフ氏が加工しUFOTR Iで被ばく線量を計算できる状況になった。イネのほかには温州みかん、柿、サツマイモ、大豆の大気からの重水移行係数のデータが蓄積され、植物の種類によって移行のパラメータが異なること、また同一の植物でも成長時期の差異や、昼と夜の違い、大気湿度の変化によってパラメータが大きく影響されることも明らかになってきた。環境水中トリチウム濃度の分子膜を用いた迅速測定法の比較検討が行われ、平常時および事故時に迅速に線量を評価することが可能な体制を目指している。環境でのトリチウム水の動態を水文学的観点でとらえ、トリチウムの河川、地下水への移行をモデル化し、関東ローム層を事例とする研究を進めている。トリチウムの公衆に対する安全性をDNAレベルで説明出来るためには、低線量トリチウムの障害を高感度に検出することが必要であり、そのために、個体レベルでのコメットアッセイ法を用いた検出系の改良と、培養細胞系を用いた新規の突然変異高感度検出系の開発を進めている。これら2つの実験系ともに予備的に成果を挙げることが出来た。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y. Ichimasa: "Transfer of tritium from T-thymidine, T-leucine, T-glucose, and tritiated water into mouse tissue DNA during long-term exposure"Fusion Tech.. (In press). (2002)
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[Publications] M. Ichimasa: "Organically bound deuterium in rice and soybean after exposure to heavy water vapor as a substitute for triiated water"Fusion Tech.. (In press). (2002)
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[Publications] M. Komuro: "HT oxidation in soils in IBARAKI and isolation, identification of HT oxidizing soil bacteria"Fusion Tech.. (In press). (2002)
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[Publications] H. Tauchi: "Studies of mutagenesis caused by low dose rate tritium radiation using a novel hyper-sensitive detection system"Fusion Tech.. (In press). (2002)
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[Publications] M. Saito: "Behavior of tritium in the mouse body after oral intake and estimation of the absorbed dose"Fusion Tech.. (In press). (2002)
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[Publications] M. Atarashi-Andoh: "Conversion rate of HTO to OBT in plants"Fusion Tech.. (In press). (2002)