2002 Fiscal Year Annual Research Report
レーザを用いた放射性廃棄物の分析方法の研究および開発
Project/Area Number |
13308025
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 篤之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50011135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
等々力 賢 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10270886)
長谷川 秀一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90262047)
長崎 晋也 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (20240723)
津島 悟 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80312990)
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Keywords | 放射性廃棄物 / レーザ / 微量分析 |
Research Abstract |
微量分析の対象としてCaイオンを選択した場合,遷移波長397nmと準安定状態を励起状態に戻す866nmの光源が必要となる.866nmには半導体レーザを直接用いることができるが,紫外領域にある397nmの光源は充分な強度が得られる光源がないため,結晶の非線形効果を利用し第二高調波を発生させる手法で光源を開発した.この際,結晶に当てる基本波794nmの光強度を増して結晶の変換効率を上げるために,外部共振器を設計・製作し実験を行った.本実験では,5^*5^*15mmの非線形LBO結晶を用いた.変換効率を最大化するために,誤差信号を共振器に設置したピエゾヘフィードバックすることにより,共振器をロックした.さらにサーボ回路を用いることにより長時間の出力の安定化をはかった.300mWの794nm基本波強度に対し約9mWの397nmの出力が得られたが,更なる改良を行っている. また,Caの同位体分析に必要となるイオントラップ装置の設計・製作を行った.トラップ装置の電極半径の大きさを5mmとし,電極間距離は四重極電場を生成するようにした.最適なトラップ条件を見つけ出すために,アブレーションレーザー強度及び高周波電圧の変化に対するトラップ効率を測定した.さらにトラップ効率の最も良い条件において,軸方向トラップ電位の短絡時間を変化させることでイオンのトラップ時間を測定した.これより本装置でのトラップ寿命を80.61msと評価した.
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