2002 Fiscal Year Annual Research Report
各種陸上生態系における炭素・水・熱フラックスの相互関係の微気象生態学的解析
Project/Area Number |
13308027
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
及川 武久 筑波大学, 生物科学系, 教授 (70011682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大滝 英治 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (40033120)
谷 誠 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00314245)
文字 信貴 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (20111982)
小泉 博 岐阜大学, 流域環境研究センター, 教授 (50303516)
小池 孝良 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (10270919)
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Keywords | 炭素・水・熱フラックス / 微気象生態科学 / 生態系モデル / 苫小牧林試験地 / フラックスサイト |
Research Abstract |
1997年12月に京都で開かれた「気候変動枠組み条約第3回締約国会議」、いわゆるCOP3で議定書が調印されて、先進各国は人為起源のCO_2放出を削減することが決められた。その中で、日本も第一約束期間内に6%削減することになった。それに加えて、森林が大気CO_2を吸収していれば、その分を削減量から差し引くという、いわゆるネット方式も取り入れられて、陸上生態系のCO_2吸収量の問題は従来の自然科学的な問題のみに留まらず、世界の政治・経済学的な問題にも深く関わることとなった。しかしながら、陸上生態系のCO_2吸収量を科学的に評価、それも日本列島全体といった広域でしかも複雑地形の上に分布する多様な生態系を対象として定量的に精度高く評価する問題は、科学的に未解決な部分が大きい。 上記のような国際的な背景の元にこの研究課題では昨年度から下記の3つの分担課題(分担者は30名)を立ち上げて、研究に取り組んでいる。 1)各種陸上生態系における炭素・水・熱フラックスの長期連続観測 2)各種陸上生態系における物質循環特性の解明 3)生物圏-大気圏相互作用モデルの開発 上記の研究課題を推進するために、森林や草原、さらには水田など各種陸上生態系における炭素・水・熱フラックスの相互関係を微気象生態学的に明らかにすると共に、生態系モデルを用いて得られた実測結果の解析を進めている。 この研究を円滑に進めるため、第2年度の班会議を平成14年10月12日-13日に苫小牧市で開催した。まず、初日の12日には、3つの分担課題の順に、それぞれの研究成果を発表し、可能な限り同一の観測地点を共有して、相互研究を進めることを合意した。翌日は環境省のフラックスサイトである苫小牧のカラマツ林試験地を訪れ、ここで数年来行われているカラマツ林を対象とした生態学的研究と渦相関法を中心とした微気象学的研究の実際の状況を視察した。 このような研究の2年度目の成果をまとめて、73ページの研究成果報告書を発行した。
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[Publications] Alexandrov, G.A., Oikawa, T.: "TsuBiMo : a biosphere model of the CO_2-fertilization effect"Climate Research. 19. 265-270 (2002)
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[Publications] Alexandrov, G.A., Oikawa, T., Yamagata, Y.: "The scheme for globalization of a process-based model explaining"Ecol.Modelling. 148. 293-306 (2002)
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[Publications] Ito, A., Oikawa, T.: "A simulation model of the carbon cycle in land ecosystem (Sim-CYCLE):A description based on dry-matter production theory ar"Ecol.Modelling. 151. 147-179 (2002)
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[Publications] Li, S., Harazono, Y., et al.: "Micrometeorological changes following establishment of artificially established Artemisia vegetation on desertified"J. Arid Environment. 52. 101-119 (2002)