2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13309014
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安藤 寿康 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30193105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 亮子 千葉大学, 文学部・行動科学科, 助教授 (50283685)
長谷川 寿一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30172894)
大野 裕 慶應義塾大学, 保健管理センター, 教授 (70138098)
神庭 重信 山梨医科大学, 医学部, 教授 (50195187)
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Keywords | 遺伝 / 環境 / 双生児 / パーソナリティー / 認知能力 / 行動遺伝学 / 気質 / ワーキングメモリ |
Research Abstract |
本研究は、認知能力、パーソナリティなど人間の心理・行動的形質の個人差におよぼす遺伝と環境の影響力を双生児とその家族の情報を用いて検討することが目標である。今年度の研究活動として、今後確実に展開することが予想される具体的な遺伝子情報と人間行動の個人差研究にむけて、検定力を高めるための十分なサンプル数の協力者の確保と、その最初の簡便なデータ収集に焦点を絞った。具体的には、あらたに170組の双生児サンプルの追加、これまでにアンケート協力まで依頼していた被験者にDNA、脳波、唾液などの生理的データの収集を行った。さらに約100組からは親のデータの収集も行った。 このアンケートには、TCI, NEOのような国際的に標準化された尺度と親子関係、家庭環境の指標を用い、さらにまた認知検査に関しては、京大Nx式集団式知能検査の一部を、脳波は作動記憶課題遂行中の事象関連電位を測定し、さらにDNAサンプル抽出のため血液採取を実施した。これらはいずれも十分な説明と同意の上でなされたものである。 さらにこれまでに収集されたデータ解析から、バーソナリティーの遺伝構造、ならびにうつ傾向に及ぼす気質の遺伝的影響に関して明らかにされた新たな知見を、国際的に影響力の高い学術誌に発表した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ando, J., et al.: "The genetic structure of cloninger's seven-factor model of Temperament and character in a Japanese sample"Journal of Personality. 70(5). 583-609 (2002)
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[Publications] Ono, Y., et al.: "Dimensions of temperament as vulnerability factors in depression"Molecular Psychiatry. 7. 948-953 (2002)