2002 Fiscal Year Annual Research Report
高性能スピントンネル2重接合の開発とその大容量MRAMへの適用化研究
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13355026
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
猪俣 浩一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90323071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 好昭 株式会社東芝, 研究開発センター・記憶材料デバイスラボ, 主任研究員(研究職)
手束 展規 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40323076)
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Keywords | 不揮発性固体磁気メモリ / スピン反転磁場 / 反平行結合膜 / 磁気力顕微鏡 / トンネル磁気抵抗効果 / 磁場中熱処理 |
Research Abstract |
不揮発性磁気メモリ(MRAM)を開発するため,サブミクロンサイズの強磁性トンネル接合を作製し,微細化に伴うスイッチング磁場の増大の抑制,ならびに信号出力の向上を目指した.非磁性金属層を介して反平行に強く交換結合した強磁性層/非磁性層/強磁性層(反平行結合膜)をフリー層とした.超高真空スパッタ装置を用いて成膜を行った後,電子線ビームリソグラフィー,イオンミリングを用いて微細加工を行い微細強磁性トンネル接合を作製した.絶縁体はAlの酸化物を,強磁性体はCo_<90>Fe_<10>を用いた.したがって,反平行結合膜はCo_<90>Fe_<10>/Ru/Co_<90>Fe_<10>の構造をもつ.ピン層の反強磁性体はIrMnを用いた.接合部がアスペクト比1である場合は,反平行結合膜をフリー層とする強磁性トンネル接合のスイッチング磁場は,素子サイズによらず一定であり,0.2μmの素子幅まで,約70Oeであった.また,ゼロ磁場での出力は,飽和値とほぼ同じであり,メモリとして有効であった.磁気力顕微鏡での接合部の観察結果より,単磁区状態であることが確認された.次にこれらの微細強磁性トンネル接合を磁場中熱処理を行い,磁気抵抗比の測定を行った.その結果,熱処理温度の上昇に伴い磁気抵抗比は増加し,約250℃の熱処理により最大の磁気抵抗比40%を示した,それ以上の温度では,磁気抵抗比は減少していき,約400℃で磁気抵抗比をほぼゼロとなった.反平行結合膜をフリー層とする強磁性トンネル接合は,メモリセルとして有効であることが示された.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 小池 伸幸: "反平行結合膜の微細加工素子における磁化状態"日本応用磁気学会誌. 27巻・4号. 316-319 (2003)
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[Publications] N.Tezuka: "Magnetization reversal and domain structure of antiferromagnetically coupled submicron elements"J. Appl. Phys.. 93・10(印刷中). (2003)
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[Publications] N.Tezuka: "Single domain observation for synthetic antiferromagnetically coupled bits with low aspect ratios"Appl. Phys. Lett.. 82・4. 606-606 (2003)
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[Publications] K.Inomata: "Magnetic switching field and giant magnetoresistance effect of multilayers with synthetic antiferromagnetic free layers"Appl. Phys. Lett.. 81・2. 310-312 (2002)
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[Publications] 野崎 隆行: "反平行結合フリー層を用いたGMRスピンバルブ膜の磁化反転特性"日本金属学会誌. 66巻・11号. 1078-1082 (2002)
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[Publications] N.Tezuka: "Switching fields behavior in antiparallely coupled sub-micrometer scale magnetic elements"J. Magn. Magn. Matter. 240. 294-296 (2002)
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[Publications] K.Inomata: "MRAM技術"Sipec. 206 (2002)