2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13355028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 豊信 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00111477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 剛久 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (20220478)
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Keywords | cBN薄膜 / 電子物性 / 半導体特性 / イオンインプランテーション / ドーピング / 臨界損傷 |
Research Abstract |
本研究の目的は気相堆積cBN薄膜の高温半導体材料としての特性評価・実用化であり、初年度にあたるFY13では以下に掲げる課題について系統的実験を行った。 二極RFバイアススパッタ装置及びICP-CVD装置を用い、基板としてn型Si(100)、Ni、サファイア基板への堆積を行った。特に、堆積中に基板負バイアス(Vs)を-100から-300(V)にあるいは逆に変化させる方法で成長表面へのイオンエネルギーを制御し、tBN層の膜厚を制御するとともに、連続してcBNを堆積させる条件を最適化した。また、その電子物性測定からtBN絶縁特性、及び微結晶cBNの常温での伝導特性を明確にし、今後のtBN/cBN二層膜の高温電子物性評価の基礎データを得た。 具体的には、tBN単相膜の伝導特性はFrenkel-Pooleemission(FPE)タイプであり、比誘電率は13.5程度であること。室温においてcBNはp型半導体特性を示し、キャリア濃度:P=2.4x10Ell/cm3、移動度:μ=5.04cm2/V/s、抵抗値:ρ=10E06Ωcm等が導出された。他方、予備的高温測定から725KにおいてもcBNはp型半導体特性を示すことを確認した。 更に、イオンインプランテーションによるドーピングの可能性を検討するためRAPID(HVEE, Tan detron 4117-HC)を用い、200〜300keVのSi、C、Fイオンを、約10^<13>から10^<15>ions/cm^2の範囲で試料に打ち込み、cBNの臨界損傷量は0.0025dpa程度であり、0.025dpaでは完全なアモルファス状態に達することなどを明かにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] H.Koga, Y.Nakamura, S.Watanabe, T.Yoshida: "Molecular dynamics study of deposition mechanism of cubic nitride"Science and Technology of Advanced Materials. 2・2. 349-356 (2001)
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[Publications] H.Koga, Y.Nakamura, S.Watanabe, T.Yoshida: "Molecular dynamic study of the role of ion bombardment in cubic boron nitride thin film deposition"Surface and Coating Technology. 142-144. 911-915 (2001)
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[Publications] H.Yang, C.Iwamoto, T.Yoshida: "High-quality cBN thin films prepared by plasma chemical vapor deposition with time-dependent baiasing technique"Thin Solid Films. (in press). (2002)
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[Publications] 高村(山田)由紀子, 市野瀬英喜, 吉田豊信: "立方晶窒化ホウ素膜成長に伴う相変化のHRTEM観察"まてりあ. 40・12. 1033 (2001)
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[Publications] K.Tachibana, Y.Y-Takamura, T.Yoshida: "High temperature electronic properties of cBN films deposited by sputtering"Proceed. 15the International Symposium on Plasma Chemistry. IV. 1983-1988 (2001)