2003 Fiscal Year Annual Research Report
DNAマイクロアレーを用いたコムギの機能ゲノム育種研究システムの開発
Project/Area Number |
13356001
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Research Institution | Kihara Institute for Biological Research, Yokohama City University |
Principal Investigator |
荻原 保成 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助教授 (40185533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 由紀子 国立遺伝学研究所, 生物遺伝資源情報総合センター, 助教授 (00239956)
村井 耕二 福井県立大学, 生物資源学部, 助教授 (70261097)
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Keywords | コムギ / cDNAライブラリ / ESTの大量解析 / クラスタリング / ボディーマップ / クローンの選抜 / マイクロアレイ作成 / 機能ゲノム育種 |
Research Abstract |
マイクロアレイは、一度の実験でそのプローブ数の遺伝子についての遺伝子発現を解析でき、ハイスループットな機能ゲノム科学の展開に威力を発揮する。我々は、コムギの典型的な生活環11組織から得られたEST、148,676シーケンスをphrap法によりグルーピングしたコンティグ34,064を基に、アジレント22Kコムギマイクロアレイを作成した。このオリゴマイクロアレイは、クロスハイブリの低さを実現するために、コンティグシーケンスの情報に基づいて、60merの特異的なセンス鎖をプローブとする必要がある。そのため、まず、ESTコンティグについて、公的データベースとの相同性検索と末端配列のPolyA・PolyTの検出を行い、センス鎖の予測を行った。相同性検索に用いたデータベースは、イネ完全長cDNA配列(KOME)、nr(NCBI)、nt(NCBI、但し、ゲノムシーケンスおよび非アノテーションシーケンスを除いたもの)、イネゲノム上予測ORF(TIGR)をである。次に、設計された60merオリゴプローブ21,939プローブを搭載した、コムギマイクロアレイVer.1について、プローブの有効性を確かめた。コムギ緑葉より抽出したRNAを抽出し、Low RNA Inputリニア増幅&ラベル化キットを用いて、Cy3およびCy5で標識し、ターゲットとしてハイブリダイゼーションを行った。このアレイの有効性と再現性を検証するために、シグナルインテンシティをスキャンし、セルフ実験でのインテンシティプロットとカラースワップ実験でのコンベアプロットを描いた。セルフ実験の結果、そのインテンシティプロットはy=1.0015xの直線上に分布し、その相関係数は0.9958と非常に高かった。また、シグナルインテンシティがバックグラウンドの標準偏差の2.6倍未満となるプローブは全体の4.9%であった。以上のことから、ESTの大量解析により設計された、このコムギ22Kオリゴマイクロアレイは再現性が高く、発現解析に有効であることが確認された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Ogihara, K.Mochida, Y.Nemoto, K.Murai, Y.Yamazaki, T.Shin-I, Y.Kohara: "Correlated clustering and virtual display of gene expression patterns in the wheat life cycle by large-scale statistical analyses of expressed sequence tags"The Plant Journal. 33(6). 1001-1011 (2003)
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[Publications] Mochida, K., Yamazaki, Y., Ogihara, Y.: "Discernment of homoeologous gene expression in hexaploid wheat by SNP analysis of contigs grouped from a large number of expressed sequence tags"Molecular Genetics and Genomics. 270. 371-377 (2003)