2001 Fiscal Year Annual Research Report
自由行動中の動物における中枢神経活動の多チャンネル遠隔記録解析システムの開発
Project/Area Number |
13356004
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
植松 一眞 広島大学, 生物生産学部, 教授 (00116542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森江 隆 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (20294530)
岩田 穆 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30263734)
吉田 将之 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (70253119)
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Keywords | 神経活動 / 遠隔記録 / 集積回路 / 魚類 / 脳 / 行動 / 無線 / 水中伝搬 |
Research Abstract |
1.本研究は小動物から複数の生体情報を遠隔記録するための装置を開発することを目的として企画された。本年度は、主要部品である小型低消費電力の1チップテレメータLSIを実現するための基本回路と、外部送受信機およびアンテナを試作した。また、行動中の魚類脳から神経情報を記録するための多連電極の作製と、神経信号と魚の行動を同時に記録する方法を検討した。 2.数十μV程度の神経信号を検出可能な低雑音増幅回路と、多チャネルの神経信号入力に適した低消費電力AD変換回路を設計し、東京大学大規模集積システム設計教育研究センター(VDEC)に作製を発注した。 3.無線信号の水中伝搬予備実験を行い、1Mbpsの高速通信と最少の伝搬ロスを実現できる無線通信方式の仕様を決定した。これにしたがい1チップテレメータLSI用無線回路を設計し、VDECに作製を発注した。 4.上で策定した仕様に基づき、水槽外部に設置する送受信器を既存の部品を用いて試作した。また、複数の無線アンテナを試作し、水中での最適なアンテナ構成を実験により確認した。 5.複数のニューロンの活動を同時に導出するための多連電極を考案するとともに、これと市販のオペアンプを用いて、行動中の魚の脳から有線方式で神経活動を記録することに成功した。 6.市販のビデオカメラとデッキを用い、上記の神経活動とともに、泳ぐ魚の画像を記録し、パソコンと市販のソフトウエアを用いて、両者の関係を解析するための基礎データを収集した。
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