2003 Fiscal Year Annual Research Report
自由行動中の動物における中枢神経活動の多チャンネル遠隔記録解析システムの開発
Project/Area Number |
13356004
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
植松 一真 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (00116542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森江 隆 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (20294530)
岩田 穆 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30263734)
吉田 将之 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 助教授 (70253119)
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Keywords | 神経活動 / 遠隔記録 / 生体信号 / 集積回路 / 回路設計 / 行動 / 脳 / 水中伝搬 |
Research Abstract |
1.小脳ニューロン形態と伝達物質 各伝達物質に対する抗体を用い、小脳ニューロンを免疫染色した。その結果、プルキンエ細胞、ゴルジ細胞及び星状細胞はGABAを伝達物質として持つことが示された。さらに、逆行性標識と免疫染色の2重染色法を施すことにより、広樹状突起細胞が伝達物質としてアスパラギン酸を持つことが示唆された。 2.小脳ニューロンの形態と電気的活動 神経トレーサーを充填した微小電極を用いて小脳ニューロンから細胞内記録を行い、記録後にトレーサーを細胞内注入して、単一ニューロンの標識を試みた。プルキンエ細胞と考えられるニューロンの詳細な標識に成功したが、電気的記録には改善の余地があり、今後の課題とされた。 3.遊泳運動中の小脳ニューロン活動 遊泳運動中の小脳ニューロン活動を記録・解析するための予備検討として、流水トンネルを用いたキンギョの遊泳運動観察法を確立した。流水中で定位運動を行っている際の、尾振り頻度、尾振り振幅等を計測することにより、遊泳運動を構成する各要因の定量化に成功した。 4.小脳の部分切除と運動 項目3の知見をもとに、小脳体切除による遊泳運動への影響を調べた。小脳体除去したキンギョにおいても流水中の定位運動が可能であることが明らかとなった。ただし、運動の安定性や尾振りのパターンに何らかの影響が出ることが示唆された。 5.集積回路(LSI)の改良と試作 神経信号の多重化回路、低雑音増幅回路、低消費電力AD変換回路、無線送信回路を一体化した1チップテレメータLSIの試作を行った。これを、生体実験系として開発したコオロギ脚部神経束に適用したところ、実際に神経信号を検出できることが示された。これをうけて、LSIを制御する論理回路の設計を行った。 6.1チップテレメータLSI用外部送受信機 水槽外部に設置する送受信機を既存の部品を用いて試作し、LSIを制御する論理回路の設計・実装を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoshida, T.: "A Design of Neural Signal Sensing LSI with Multi-InputChannels"IEICE Trans.Fundamentals.. E87-A. 376-383 (2004)
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[Publications] Yoshida, T.: "A Design of Neural Signal Sensing LSI with Multi-Input Channels"Proceedings of the Workshop on Synthesis And System Integration of. 206-210 (2003)
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[Publications] Yoshida, M.: "Involvement of the cerebellum in classical fear conditioning in goldfish"Behavioural Brain Research,. (in press).