2003 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸オキシダーゼを指標とした遺伝的乳房炎罹患形質判定法の開発
Project/Area Number |
13356006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 仙吉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80114487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甫立 好一 北里大学, 獣医畜産学部, 教授
伊藤 喜久治 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50100045)
沢崎 徹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00012047)
青木 不学 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20175160)
今川 和彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00291956)
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Keywords | 過酸化水素発生能 / 乳房炎 / 過酸化水素 / 牛乳 / 化学発光法 |
Research Abstract |
(1)過酸化水素発生機序について 前年度の成果から、マウスと全く異なる分子が関係していることが判明していた。しかし別の研究から過酸化水素が乳房炎原因菌の増殖阻止・殺滅に関係することを明らかにした。そこで牛乳で過酸化水素を指標として分子の検索を試みた。乳清をゲルろ過し、各画分の過酸化水素発生能を化学発光法を用いて調べたところ、分子量2万の画分でのみ認められた。過酸化水素の精製は反応時間とともに増加し、反応温度4度では認められなかったが、15度以上では高温になるにしたがって増加した。いずれも典型的な酵素反応の特徴を持っていた。この物質をイオン交換クロマトグラフィーで単一ピークとして溶出され精製できることが判明した。ただし、アミノ酸配列や基質などについての詳細は現在検討中である。 (2)品種間及び泌乳時期による変化について ホルスタインと黒毛和種各3頭からの牛乳を用いた。泌乳時期については1ヶ月もしくは2週の間隔とし、おおまかに初期、中期、末期に区分した。(1)で述べた方法でゲルろ過を行ったところ、いずれの品種においても同一の分離パターンが認められ本質的な違いはなかった。しかし、いずれの品種においても初期と末期で過酸化水素発生能が低く、中期で高い傾向が認められた。特にホルスタインでは泌乳2ヶ月頃に乳量が最も多くなるが、この時期で過酸化水素発生能が最も高く、牛乳中へ分泌される量は泌乳能力と関係することが判明した。現在、乳房炎乳について検討を行っている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nagaoka K, Sakai A, Nojima H, Suda Y, Yokomizo Y, Imakawa K, Sakai: "A chemokine, interferon (IFN)-g-inducible protein 10 kDa, is stimulated by IFN-t and recruits immune cells in the ovine endometrium."Biology of Reproduction. 68. 1413-1421 (2003)
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[Publications] Nagaoka K, Nojima H, Watanabe F, Chang KT, Christenson: "Regulation of blastocyst migration, apposition, and initial adhesion by a chemokine, interferon-g-inducible protein 10 kDa (IP-10), during early gestation."The Journal of Biological Chemistry. 278. 29048-29056 (2003)
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[Publications] Nojima H, Nagaoka K, Suda Y, Sakai A, Imakawa K: "Increase in DNA methylation down-regulates conceptus interferon-tau gene expression."Molecular Reproduction and Development. (In press). (2004)
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[Publications] Hara KT, Sakuma Y, Sakai S, Nagata M, Aoki F: "Dynamic changes in the expression of protein tyrosine phosphatases during preim plantation mouse development."Journal of Reproduction and Development. 49. 323-328 (2003)