2002 Fiscal Year Annual Research Report
アンドロゲン受容体AF-1特異的コアクチベーター遺伝子のクローニングと創薬の開発
Project/Area Number |
13357010
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
名和田 新 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10038820)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 泰二郎 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (40264030)
後藤 公宣 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (90284512)
柳瀬 敏彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (30239818)
戸村 有宏 日本化薬株式会社, 医薬事業本部・創薬本部・新薬創生部門, 副主任研究員
野村 政壽 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (30315080)
|
Keywords | Yeast two-hybrid assay / AR AF-1 / GSTプルダウン / cDNA cloning |
Research Abstract |
我々は,平成10,11年度で,アンドロゲン受容体のAF-1蛋白質を用いたGST-pull-down実験でアンドロゲン受容体共役因子異常症患者者で特異的に欠損する90kDaの蛋白質を同定し、平成13年度までにこの90kDaタンパク質をクローニングする目的で,アンドロゲン受容体AF-1をbaitとして,酵母Two-Hybridシステムを用いたスクリーニングを施行した。 平成14年度では、単離された941アミノ酸からなるタンパク質(ANT-1)を解析し、U5 snRNPに対する結合タンパク質である事を明らかにし、cotranscriptional splicingにアンドロゲン受容体AF-1領域が関与する可能性を提唱した。さらに、ANT-1の核内分布は、共焦点顕微鏡画像三次元再構成法によると、大きく2種類に分類された。第1は、核内のeuchromatin領域選択的なびまん性分布であり、第2は、そのびまん性分布を背景とした単一核あたりおよそ20から40個の粗大なクラスター(splicing factor compartment)であった。活性化されたアンドロゲン受容体は、ANT-1のびまん性分布領域においてのみその局在は一致していた.すなわち、アンドロゲン受容体のつくる核内クラスターは、ANT-1のコンパートメントを取り囲むようにぶんぷしており、互いのコンパートメント自体は空間的に重なり合うことはなかった.以上の成果を加え、論文として投稿、受理された. さらに、ANT-1のアンドロゲン受容体活性化に必要な領域を明らかにする目的で、C-端側よりのdeletion断片を作製し、培養細胞中でアンドロゲン受容体と共発現させ、レポーターアッセイを施行した.その結果、少なくともアンドロゲン受容体活性化には、ANT-1のN-端側の配列が必須であることが明らかとなり、現在更に細かなdeletion断片を作製中である。また、ANT-1にsplicing活性があるかどうかの検討を東大・加藤茂明教授より供与されたin vivo splicing assay法にて検討したが、少なくとも本法ではsplicing活性は認められなかった。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Zhao, Y., Goto, K., Saitoh, M., et al.: "Activation function-1 domain of androgen receptor contributes to the interaction between subnuclear splicing factor compartment and nuclear receptor compartment"J Biol Chem. 277. 30031-30039 (2002)
-
[Publications] Nawata, H., Goto, K., Morinaga, H., et al.: "Molecular mechanisms underlying the action of environmental endocrine-disrupting chemicals"Environmental Sciences. 9. 57-70 (2002)
-
[Publications] Takayanagi, R., Goto, K., Suzuki, S., et al.: "Dehydroepiandrosterone (DHEA) as a possible source for estrogen formation in bone cells : Correlation between bone mineral density and serum DHEA-sulfate concentration in postmenopausal women, and the presence of aromatase to be enhanced by 1,25-dihydroxyvitamin D3 in human osteoblasts"Mech Ageing Dev. 123. 1107-1114 (2002)
-
[Publications] Nawata, H., Yanase, T., Goto, K., et al.: "Mechanism of action of anti-aging DIHLEA-S and the replacement of DHEA-S"Mech Ageing Dev. 123. 1101-1106π (2002)