2003 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類頭部神経堤幹細胞の分離法の開発と頭蓋顔面部の組織再生への応用
Project/Area Number |
13357015
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
江藤 一洋 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30014161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 正人 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70313228)
井関 祥子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80251544)
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Keywords | 哺乳類頭部神経堤幹細胞 / 頭蓋顔面部の組織再生 / LacZ遺伝子導入マウス / 凍結保存 / Twist / DNazyme |
Research Abstract |
哺乳類頭部神経堤幹細胞の分離法の開発と頭蓋顔面部の組織再生への応用に関する研究を行なううえで、移植細胞の系譜を安定して追跡できるLacZ遺伝子導入マウスが不可欠であった。井関祥子は米国のScov博士から分与された頭部神経堤幹細胞で特異的にLacZ遺伝子を発現する遺伝子導入マウスを用いて、神経板の組織培養系において培養された頭部神経堤細胞がX-gal染色によって陽性となるかどうか培養系の信頼度を検討し、ほとんどすべての細胞が陽性であったことを確認した。次いで、この方法で得られた神経堤細胞が多分化能を維持しているかどうかについて骨や神経で発現する分子マーカーに対する抗体を用いて免疫染色を行い、分化能を維持している事を確認した。将来的にこのLacZを発現する神経堤細胞を他のマウス胚および生後のマウス個体に移植する予定である。 分担研究者太田正人は頭部神経堤細胞を効率良く培養するための培養条件として1)培養皿のコーティング法および2)消化酵素を用いた神経板分離法を改良した。移植する細胞/組織片を安定して長期保存しておくためプログラムフリーザの凍結保存条件の最適化が今後の課題となる。さらに、頭部神経堤細胞由来であるとされている頭蓋骨を形成する間葉、腱や靭帯周囲の間葉、および遺伝子導入マウスの解析から神経堤細胞由来であることが示された歯胚や歯周組織の間葉等の頭蓋顎顔蔓領域の間葉から組織片を採取し、順次凍結保存していく予定である。 さらに、頭部神経堤細胞のマーカー遺伝子のひとつTwist遺伝子に注目し、その機能の解析をノックアウトマウスを用いて行った。その結果、Twist遺伝子は頭部神経堤細胞の増殖および細胞死の抑制、脳神経のパターニングにも重要であることが明らかになった。また、Twist遺伝子の関わる細胞死抑制のメカニズムを解析するためDNazymeを用いた遺伝子のノックダウン系を開発した。今後は、同様の方法でTwistを初めとした頭部神経堤細胞のマーカー遺伝子の機能解析を行う予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Fujino M. et al.: "Disappearance of epidermal growth factor receptor is essential in the fusion of the nasal epithelium."Anat.Sci.Int.. 78(1). 25-35 (2003)
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[Publications] Hijantoniou E. et al.: "DNazyme-mediated cleavage of Twist transcripts and increase in cellular apoptosis."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 178-181 (2003)
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[Publications] Ota M.S.et al.: "Twist is required for patterning the cranial nerves and maintaining the viability of mesodermal cells."Dev.Dynam.. (in press).
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[Publications] 井関 祥子: "細胞周期関連分子の局在によるマウス胎児頭蓋冠縫合部における細胞増殖と分化の検討"炎症再生. 23(1). 29-33 (2003)
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[Publications] 井関 祥子: "哺乳類の発生学-着床初期および器官形成期中期"小児外科学. 35(3). 368-347 (2003)