2001 Fiscal Year Annual Research Report
ゴンドワナ超大陸の集合分裂とマントルダイナミックス
Project/Area Number |
13373005
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
有馬 眞 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (10184293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣井 義邦 千葉大学, 理学部, 教授 (40019427)
加々美 寛雄 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (20108179)
白石 和行 国立極地研究所, 研究系, 教授 (90132711)
木村 純一 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (30241730)
小山内 康人 岡山大学, 教育学部, 助教授 (80183771)
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Keywords | ゴンダワナ超大陸 / 大陸の集合分裂 / マントルダイナミックス / グラニュライト / 原生代 / ナタール-マナクワ帯 / ベトナム・コンツム地塊 / インド東ガート帯 |
Research Abstract |
木研究では、原生代ゴンドリナ超大陸の集台・分裂事件に伴う大陸の熱構造の変遷とマントルダイナミックの関係を理解するために、1)南部アフリカのナタールーマナクワ帯、モザンビーク帯、インド東ガート帯、マダガスタル、スリランカ、パキスタン、ベトナム、東南極ドローニングモードランドなど、ゴンドワナ超大陸を形成した中期-後期原生代変動帯の現地地質調査を行い、2)変成作用の解析から衝突・分裂に伴う大陸地殻温度構造の変遷とマントル-地殻間の熱フラックを検討し、3)これらの地域に分布するマントル起源火成岩と大陸下部地殻起源変成岩石類のSm Nd. Rb Srアイソクロン同位体測定と、二次イオン質量分析計(SHRIMP)によるPb同位体年代測定、及び白金属元素を含む徴量化学分析から、超大陸集合・分裂時にマントルから大陸地殻に供給されたマグマとそのマントル起源物質の評価と、ゴンドワナ超大陸の形成・分裂について熱テクトニックモデルを構築する。 平成13年度は、研究開始のための日本側研究者によるワークショップを5月に東京で開催した。今年度は、南ア共和国ナタール帯、スリランカ、べトナム、パキスタンに調査の重点を置く予定であったが、現地の情勢悪化のため、8-9月に計画していたスリランカとパキスタン調査の中止を余儀無くされた。このため平成14年度に予定していたマダガスカルの調査を急遽はやめ平成14年3月に訓画したが、平成14年2月下旬になり現地の情勢が急激に悪化し渡航延期勧告が出され、出発直前に急遽マダガスカル調査も中止した。このように、当初の計画を大幅に変更し、ベトナム・コンツム地帯塊、南アフリカの調査が行われた。 南アフリカから2名の研究者を招聘し、平成14年3月に予定されている南アフリカの研究計画、および平成14年度のモザンビークの調査について議論した。平成13年12月に東京で二回目のワークショップを開催し、今後の計画について検討した。10月に大阪市立大学て開催されたゴンドワナ大陸の集台分裂に関する国際会議に研究代表者および研究分担者が出席した。 室内研究として、昨年までに採集されたインド、南極、南アフリカの試料と、今回のべトナムから得た岩石試料の岩石記載を行い、顕微鏡下での鉱物反応組織の解析から圧力(P)温度(T)経路を明らかにするとともに、鉱物のEPMA分析を行い各種地質温度計圧力計も併用することによりPT経路を定量化し変成作用の評価(広井、小山内、志村)との地質構造解析(金子)を行った。また、南極、南アフリカ、インドの岩石試料について分析測定試料の採集・選別を行い、Sm Nd Rb Sr同位体分析(加々美)とSHRIMP(白石)による年代測定、XRF(有馬、白石)とICP Ms(木村)による全岩化学分折を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Arima.M., Tani.K., Kawate.S., Johnston.S.T.: "Geochemicla and tectonic evolution of the Tugela terrane Natal belt South Africa"Memoir of National Institute of Polar Research Special Issue. 55. 1-39 (2001)
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[Publications] Yuhara.M., Kagami.H., Tsuchiya.N.: "Rb Sr and Sm Nd systematicss of granitic and metamorphic rocks in the Namaqualand metamorphic complex South Africa : implications for evolution of marginal part of Kaapavaal Craton"Memoir of National Institute of Polar Research Special Issue. 55. 127-144 (2001)
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[Publications] LI.Z., Tainosho, Y., Shiraishi.K. Owada., Kimura, J: "Geochemical characteristics of two types of early Paleozoic graunitoids from the Sor Rondane Mountains, East Antarctica"Polar Geoscience. 14. 119-138 (2001)
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[Publications] Hiroi, Y., Grew.E.S., Motoyoshi.Y., others: "Ominelite(Fe.Mg)A13BSI09(Fe2+analogue of grandidierite), a new mineral from porphyritic granite in Japan"American Mineralogist. 87. 160-170 (2002)
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[Publications] Kimura.J., Okada.Y., Nakayama.K., Okada.S.: "Variations of magnctic susceptibility and fine quartz accumulation rate in loam deposit over the past 200.000years at Daisen arear : Interaction betwecn winter and summer moasoon in the Southwestern Japan"The Island Arc. 10. 85-97 (2001)
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[Publications] Osanai.Y, Owada.M, Tsunogae.T, Toyoshima.T, Hokada.T, Long T.V, Sajeev.k, Nakano.N: "Ultrahigh temperature pelitic granulites from Kontum Massif. central Vietnam : Evidence for East Asian juxtaposition at ca. 250 Ma"Gondwana Research. 4. 720-723 (2001)