2001 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジアでの持続的生物資源生産管理システム構築のための実証的・生態環境学的調査
Project/Area Number |
13375007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯山 賢治 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 教授 (60012077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 克巳 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 助教授 (80211895)
高野 哲夫 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 助教授 (30183057)
宝月 岱三 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 教授 (10107170)
堀 啓映子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40322044)
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Keywords | 持続的生物資源生産 / 地域環境保全 / 地球環境保全 / プランテーション廃棄物 / 西ジャワ / フィリピン・ラグナ湖 / 水質汚染除去 / 炭を用いた土壌改良 |
Research Abstract |
本研究の申請者らは、これまで東アジア地域の深刻な環境破壊の現状と持続的生物生産の危機の現状、その修復に向けて研究を進めてきた。本研究では、インドネシア、フィリピン、タイ、マレーシアおよび中国で系統的に進められている持続的生物資源管理システム構築に関する研究とリンクして、森林、土地、陸水および沿岸域にわたる地域環境、生態の現状を総合的に把握し、地域に適合した持続的生物資源管理システムおよび地域に適応した環境、生態の再生修復技術の実証的調査を行うこととしている。森林は森林内および川下の耕地、河川、海洋の環境保全に貢献し、またCO_2の巨大なシンクとして気候温暖化防止に寄与している。地球環境保全への熱帯林の役割を定量的に把握するためにインドネシア・西ジャワ及びフィリピン・ルソン島南部において炭素、窒素等物質フローの測定を開始した。さらに地域の実態に適応した熱帯林再生技術の実証的調査をタイ南部ナラチワにひろがる熱帯酸性湿地で実施している。それら劣悪地での効率的植生とそれらの活用技術に関する実証的調査を開始した。 地域開発、工業誘致、大量の肥料・農薬投与による土壌、陸水、沿岸域、陸上動植物および魚介類が、極めて多様な有害有機物および重金属により汚染されている。これら汚染の実態を正確に把握するための連続的な水質調査をフィリピン・ラグナ湖周辺、インドネシア・西ジャワで行っており、プランテーション廃棄物等から現地で製造した炭を河川等に沈め、汚染除去の可能性の検討を開始した。窒素・リン等を吸着させた炭を粉砕し、土壌中に添加して、植物の生育促進効果を検討する研究を開始した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Iiyarna.K., Lam, T.B.T.: "Structural characteristics of cell walls of forage grasses-Their nutritional evaluation for ruminants- a Review"Asian Austr. J. Anim. Sci.. 14(6). 862-879 (2001)
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[Publications] Lam, T.B.T., Kadoya, K., Iiyama, K: "Bonding of hydroxycinnamic acids to lignin-ferulic and ρ-coumaric acids bind at the benzyl position of lignin, not the β-position in grass cell walls"Phytochemistry. 57. 987-992 (2001)
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[Publications] 飯山賢台: "生物資源としての里山の可能性"「里山の環境学」、東京大学出版会. 173-182 (2001)
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[Publications] Ono.K., Meguro, A., Palijon, A.M., Flavier, M.E., Kazuhiko Takeuchi, K., Iiyama, K.: "Carbon circulation and functions for environment of urban green spaces in Metro Manila"Proceedings of the 4^<th> JSPS Symposium Strategies for Environmental Rehabilitation in Metro Manila.-Future Scenario and Policy Simulation-. 20-21 Nov. 2001. Makati, Philippines. 45-50 (2001)
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[Publications] Baba, Y., Ishida, Y., Oda, M., Iiyama, K., Akita, S.: "Decomposition of(1-3, 1-4)-aglucan and expression ofthe(1-3, 1-4)-aglucanase gene in rice stems during ripening"Plant Prod. Sci.. 4. 230-234 (2001)
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[Publications] 飯山賢治: "地球環境での炭素循環-非木材植物の役割と植物遺体の行方-"JELBA. 9(7). 15-18 (2001)
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[Publications] Iiyama, K., Ichikawa, T., Hori, K.: "Present Situation of Rural Environment and Biomass Utilization"Proc. of the First Seminar under JSPS-DGHE Core University Program "Toward Harmonization between Development and Environment Conservation in Biological Production" February 2001. Tokyo. 87-98 (2001)
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[Publications] Murakami, A., Ono, K., Moriwake, N., Meguro, A.. Takeuchi, K., Iiyama, K.: "Chapter 5. Simulation for green metropolis rehabilitation"Environmental Rehabilitation in Metro Manila. -Future Scenario and Policy Simulation-. UP-Press. (印刷中). (2002)