2002 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア熱帯泥炭の大規模攪乱がもたらす環境負荷量の解析およびその軽減策の策定
Project/Area Number |
13375011
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大崎 満 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60168903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 高司 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (20208838)
井上 京 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (30203235)
甲山 隆司 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (60178233)
蒲生 稔 産業技術総合研究所, 農学官連携部門, 主任研究官
松原 健司 淑徳大学, 国際コミュニケーション学部, 助教授 (80296300)
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Keywords | 熱帯泥炭 / リグニン分解菌 / 窒素固定菌 / 酸性フォスファターゼ / 菌根菌 / リン酸可給化菌 / 森林火災 / 温暖化ガス |
Research Abstract |
カハヤン川とセバンゴ川に挟まれた地域では、メガプロジェクトによる運河掘削による火災による荒廃が著しいが、メガプロジェクトの凍結により放棄されたままである。農学グループではこの放棄地、焼け跡地を中心に、森林植生の回復と泥炭の保全のシステムを構築することを目指し、以下のような調査研究を進めた。 物質循環システムの解明のために、1)熱帯泥炭低湿地の環境保全と持続的生産システム構築のための物質循環インベントリ作成、2)生態の安定性に重要な要因である窒素の循環について、窒素固定菌だけではなく、脱窒細菌とも共生している可能性が示唆され、3)化学物質の動態とリグニン分解の評価するために、Finland Plot(パランカラヤ)の泥炭土壌からは、白色腐朽菌が得られ、また、環境の基礎データとして水質分析を行なった。環境評価システムの確立のために、1)熱帯泥炭土壌での植生遷移停滞の原因を微生物の動態との関連で解明し、2)熱帯泥炭林における微気象およびフラックスを連続測定した。地域杜会支援システムを確立するために、1)中央カリマンタン地域における持続型農業体系を研究し、2)熱帯泥炭土壌あるいは硫酸酸性土壌に生育する植物根圏を対象とした機能性根圏微生物の調査をし、3)中央カリマンタンに成育する植物における菌根形成とこれらの植物への菌根菌の接種技術を確立した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Watanabe, T. et al.: "Role of organic acids in Al accumulation and plant growth in Malastoma malbathricum L"Tree Physiology. 22. 785-792 (2002)
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[Publications] Yamada, S., et al.: "Effect of potassium nutrition on current photosynthesized carbon distribution to carbon and nitrogen compounds among rice, soybean, and sunflower"Journal of Plant Nutrition. 25(9). 1957-1973 (2002)
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[Publications] Brietez, R.M., et al.: "The relationship between aluminium and silicon accumulation in leaves of Faramea marginata (Rubiaceae)"New Phytologist. 156. 437-444 (2002)
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[Publications] Jun Wasaki, J., et al.: "Secreted acid phosphatase is expressed in cluster roots of lupin in response to phosphorus deficiency"Plant and Soil. 248. 129-136 (2003)