論理学・数学の哲学的基礎づけに関する実在論、構成主義、物理主義の体系的比較と評価

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13410002
• Research Institution: Tokyo Metropolitan University
• Principal Investigator: 岡本 賢吾 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (00224072)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 飯田 隆 慶応義塾大学, 文学部, 教授 (10117327) ; 野本 和幸 創価大学, 文学部, 教授 (70007714) ; 丹治 信春 東京都立大学, 人文学部, 教授 (20112469) ; 戸田山 和久 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (90217513) ; 金子 洋之 専修大学, 文学部, 教授 (60191988)
• Keywords: 論理学 / 数学 / 実在論 / 構成主義 / 物理主義 / 論理主義 / 形式主義 / 直観主義

Research Abstract

計画調書における「14年度」の方針に従い、[I](1)プラトニズム的実在論との関連では、二値原理、実無限、等、(2)また構成主義との関連では、構成、潜在無限、可述性、等、(3)更に、物理主義的・様相的唯名論との関連では、物理的な時空連続体、論理的及び形而上学的様相、等について、それぞれ、各研究分担者が系統的な批判的分析の作業に着手した。更に[II](4)近年の論理学上の革新との関連では、証明論的なシンタクス研究、代数的・トポロジー的・圏論的モデル研究、等について、その基礎的な技術的成果を多くの人に理解し易い摘要の形にまとめ上げる作業が、研究代表者を中心として進められ、(5)論理学・数学基礎論の歴史研究との関連では、特にフレーゲ、ラッセル、ブラウワー、ヒルベルトらを中心として詳細なテクスト解釈の作業が推進された。また[III](6)物理学・認知科学・自然言語理論との関連では、コネクショニズム、タイプ論的文法、メレオロジー、等について、それぞれに関心を持つ分担者が系統的な整理・分析の作業を進めた。以上の成果の一部は、既に論文・著作として発表されている(「11.研究発表」参照)他、日本哲学会第61回大会での共同討議「無限の論理とメタフィジクス」(岡本・飯田が提題者・司会者として参加)、日本科学哲学会第35回大会でのワークショップ「ラッセルのパラドクス100年(1)」「同(2)」(岡本、金子、戸田山、中川が提題者・司会者として参加)、全員参加でのワークショップ「分析哲学の起源・展開・現在-言語哲学、論理学・数学の哲学の観点から」、進化経済学会第7回大会でのセッション「社会科学と数学の哲学」(岡本、金子、戸田山が提題者として参加)等で発表されている。

Research Products

• [Publications] 岡本 賢吾: "無限なものの「確定性」と「拡張可能性」"『哲学』(日本哲学会). 53. 47-61 (2002)
• [Publications] 飯田 隆: "言語哲学大全IV-真理と意味"勁草書房. 434 (2002)
• [Publications] 戸田山 和久: "知識の哲学"産業図書. 272 (2002)
• [Publications] 野本和幸(編・解説): "G.フレーゲ『フレーゲ著作集第6巻・書簡集付「日記」』"勁草書房. 454 (2002)