2003 Fiscal Year Annual Research Report
地域政治のジェンダー構造―なぜ女性地方議員が少ないのか―
Project/Area Number |
13410069
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Research Institution | KYOTO WOMEN'S UNIVERSITY |
Principal Investigator |
竹安 栄子 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (70131414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 好男 神戸学院大学, 法学部, 助教授 (60330411)
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Keywords | ジェンダー / 地域政治 / 地方議員 / 女性の政治参画 / 選挙結果分析 / 政治におけるジェンダー構造 / 地方議員の実態調査 / 地方選挙 |
Research Abstract |
研究計画最終年に当たる本年は、(1)調査データの最終整理、(2)調査結果についての補助的聞き取りの実施、(3)調査結果の学会での報告、(4)最終的なとりまとめと報告書の作成、を行った。(1)昨年来整理を進めてきた全国地方議員調査の結果は、2003年3月に不十分ながらホームページ上に公開することができた。このデータはさらに検討が加えられ、その後発見された誤りなどを訂正し、一応利用できるようなレベルまで仕上げられた。(2)数量的データの意味をより明確、かつ具体的に理解するために、われわれは地域政治に関する生の声を聞くべく、地方議員に対するインタビューを数例実施した。すでに別の研究で地域の事情を良く知っている鳥取県と、これも過去聞き取りを実施している札幌市を事例に、特に2003年度の地方選挙の事情について、それぞれ聞き取ることができた。鳥取県は新たに議員になった女性たち、札幌市は市長選挙で揺れた女性議員たち、を対象にそれぞれインタビューを行い、われわれの量的調査に対する具体的意味づけを行った。(3)7月、オーストラリアのブリベンで開催された第13回目豪学会で、竹安・春日・窪田の三名が、この調査結果を元に、それぞれの立場から研究成果の一部を発表した。(4)その後、われわれはそれぞれの立場からデータや聞き取り結果をもとに、研究成果のとりまとめを行った。今回、全国の地方議員を対象とする調査を実施することで、これまで統計的に不十分な形でしか扱うことのできなかった「地域政治のジェンダー構造」を、ようやく完全な形で明確にすることができたわけで、この点を中心に報告書をとりまとめていく予定である。
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