2003 Fiscal Year Annual Research Report
ユニバーサル高等教育における導入教育と学習支援に関する研究
Project/Area Number |
13410088
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Research Institution | KANSAI UNIVERSITY OF INTERNATIONAL STUDIES |
Principal Investigator |
濱名 篤 関西国際大学, 人間学部, 教授 (90198812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広沢 俊宗 関西国際大学, 経営学部, 教授 (70228831)
川嶋 太津夫 神戸大学, 文学教育研究センター, 教授 (20177679)
山田 礼子 同志社大学, 文学部, 助教授 (90288986)
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Keywords | ユニバーサル段階 / 高等教育 / 初年次教育 / FYE / 学習支援 / 高大接続 / 学習技術 / 第一世代 |
Research Abstract |
大学1年生調査の実施・分析 これまでの学習支援の取組みは、経験的な勘と試行錯誤によって行われてきた。より効果的なプログラム設計のためには、学生が大学生活に適応/不適応する条件やきっかけ、そのプロセスを実証的に把握する必要がある。こうした目的で大都市近郊の3つの私立中下位文系大学の1年生を対象に3時点(4・6・10月)にわたる質問紙調査を実施した。主要な知見は以下のとおり: (1)全般的な適応・・・入学当初は"大学生活の仕組み"と"学習スタイル"に対する戸惑い、および"新しい人間関係づくり"への不安が大きい。後者は友人ができて悩みと自覚されないまでも、実は最も自信のない側面である(なかなか改善されない)。前者は全般的には、入学後半年で適応への改善傾向がみられた。 (2)学習面での適応・・・しかし、入学後2ヶ月から学習面で適応-不適応への分化傾向もみられた。属性によっても、女子に適応者が多く、第一世代に不適応者が多い。また高校までの学習技術・学習特性が大学での学習適応に大きな影響を及ぼし、学習面での適応者は対人関係面でも自信をもっている。 (3)第一世代の適応・・・さらに、大学での適応を左右する重要な規定要因として日本でも注目されつつある大学第一世代(両親とも大学を卒業していない"First-Generation")にも焦点を当てた。出身高校の進学程度や高校時代の成績程度といった他の説明変数よりも両親学歴において大きな差異が現れる項目から、第一世代の文化的条件に関して探索的な分析を行った。
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Research Products
(1 results)