2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13410133
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡部 眞一郎 大阪大学, 言語文化部, 教授 (90116145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 文子 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (70213866)
渡辺 秀樹 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (30191787)
今井 光規 大阪大学, 言語文化部, 教授 (60034584)
田畑 智司 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (10249873)
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Keywords | コーパス言語学 / 文体論 / 英語史 / 比喩表現 / Oxford English Dictionary / 散文と韻文 / 脚韻 / データベース |
Research Abstract |
本研究は、市販の英米文学の大型コーパスを利用して、英語の音韻、語彙、統語、意味を総合的に扱った文体論研究のための総合データベースの構築とそのデータベースによる英語文体論の通史的研究を目標としている。 平成13年度には、この目標に向かって、本研究班は文体論に関する三つの共同研究プロジェクトを計画し、それぞれについて論文集を完成させた。まず、大阪大学言語文化部・大学院言語文化研究科が主催する共同研究プロジェクト論文集『ことばと反復』は、本研究班の研究代表者である渡部眞一郎が統括し、今井光規とともにこれを完成させた。同様に、共同研究プロジェクト論文集『英語文体論の方法と射程』は、渡辺秀樹が統括し、大森文子、田畑智司とともにこれを完成させた。さらに、共同研究プロジェクト論文集『電子化言語資料分析の方法論』は田畑智司が統括、編集した。上記三つの共同研究プロジェクトにおいて英語の通時的研究、コーパス言語研究、認知言語学、コンピュータによる言語資料分析方法等の様々な観点から英語文体論研究の成果を発表した。 さらにまた、本研究班は、大阪大学・トゥルク大学学術交流プログラムの共同研究としてStyle and discourse in English(仮題)というタイトルで文体論に関する英文論文集を計画した。この英文論文集の計画のために平成13年5月にトゥルク大学からR.Hiltunen教授が来日、大阪大学において本研究班5名と英文要旨と本文の構成、他の寄稿者選出、出版社選定を含む細部について会談を行った。同年9月には渡辺秀樹がトゥルク大学に赴き、R.Hiltunen, M.Gustafssonの両教授と面談し、この英文論文集について再度細部にわたって話し合った。大阪大学からは本研究班5名を含む7名、トゥルク大学からは上記の両教授を含む6名がこの英文論文集に寄稿し、平成14年度に完成予定である。
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Research Products
(26 results)
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[Publications] 渡部眞一郎: "言語接触と日本語-言文一致について-"言語接触(言語文化共同プロジェクト2000). 29-38 (2001)
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[Publications] 渡部眞一郎: "音韻的直感と特殊モーラと無声母音"日本語音声の研究-無声母音をめぐって(言語文化共同プロジェクト2000). 33-43 (2001)
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[Publications] 渡部眞一郎: "押韻俗語-反復要素の脚韻による修辞法"ことばと反復(言語文化共同プロジェクト2001). 59-69 (2002)
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[Publications] 今井光規: "『アセルストン』の決まり文句"言語文化研究(大阪大学言語文化部・大学院言語文化研究科). 28号. 1-16 (2002)
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[Publications] 今井光規: "中世英国韻文ロマンスにおける反復"ことばと反復(言語文化共同プロジェクト2001). 1-11 (2002)
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[Publications] 渡辺秀樹: "red gold 再び"英語史研究会会報(九州大学院言語文化研究科). 5号. 5-9 (2001)
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[Publications] 渡辺秀樹: "古英語文体論Formula関係重要論文"英語文体論の方法と射程(言語文化共同プロジェクト2001). 1-7 (2002)
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[Publications] 渡辺秀樹: "フィンランド英文学会(FISSE)創立大会参加報告"英語史研究会会報(九州大学大学院言語文化研究科). 6号. 33-35 (2002)
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[Publications] 渡辺秀樹: "英文科入学-専攻に迷っていた頃"英語青年(研究者). 148巻1号. 13 (2002)
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[Publications] 大森文子: "連句における談話とレトリック"言語文化研究(大阪大学言語文化部・大学院言語文化研究科). 28. 229-248 (2002)
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[Publications] 大森文子: "参照点とダイナミックス: Poeの詩の転移修飾語をめぐって"英語文体論の方法と射程(言語文化共同プロジェクト2001). 47-51 (2002)
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[Publications] Hideki Watanabe: "Problems with the Electronic OED2 as a Database"English Corpus Linguistics in Japan(Rodopi). 273-287 (2002)
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[Publications] Hideaki Watanabe: "Review Article : Seamus Heaney(trans.)Beowulf"Studies in English Literature (日本英文学会). English Number. 55-62 (2002)
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[Publications] 渡辺秀樹: "red gold 考"英語文体論の方法と射程(言語文化共同プロジェクト2001). 8-15 (2002)
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[Publications] Hideki Watanabe: "A Thesaurus of Old English Revisited"Lexicographica(Max Niemeyer). (印刷中). (2002)
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[Publications] 渡辺秀樹: "シェイマス・ヒーニー訳『ベオウルフ』の評価"言語文化研究(大阪大学言語文化部・大学院言語文化研究科). 367-377 (2002)
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[Publications] Hideaki Watanabe: "The Lineage and Variations of the Biblical Phrase "while the World Standeth""A Festschrift for the Sixtieth Birthday of Professor Doctor Matsuji Tajima (南雲堂). (印刷中). (2001)
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[Publications] 大森文子: "知覚・認知関連語彙の意味拡張に関する三研究を読む"英語文体論の方法と射程(言語文化共同プロジェクト2001). 44-46 (2002)
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[Publications] 田畑智司: "Corpus-Based Stylistics-MF/MD法による文体比較-"英語文体論の方法と射程(言語文化共同プロジェクト2001). 68-82 (2002)
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[Publications] 田畑智司: "英語文体論研究のための言語処理技術-Corpus Processing for Stylistic Analysis of Texts-"電子化言語資料分析の方法論(言語文化共同プロジェクト2001). 25-39 (2002)
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[Publications] 大森文子: "Ullman(1951)の共感覚比喩研究について"英語文体論の方法と射程(言語文化共同プロジェクト2001). 39-41 (2002)
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[Publications] 渡部眞一郎: "言語接触"大阪大学言語文化部・言語文化研究科. 39 (2002)
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[Publications] 渡辺秀樹: "英語文体論の方法と射程"大阪大学言語文化部・大学院言語文化研究科. 85 (2002)
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[Publications] 渡部眞一郎: "ことばと反復"大阪大学言語文化部・大学院言語文化研究科. 71 (2002)
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[Publications] 大堀壽夫 他: "シリーズ認知言語学入門 第5巻 認知語用論 (大森文子分担執筆)"大修館書店(印刷中). (2002)
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[Publications] 田畑智司: "電子化言語資料分析の方法論"大阪大学言語文化部・大学院言語文化研究科. 39 (2002)