2001 Fiscal Year Annual Research Report
情報通信技術の導入が産業・企業に与える経済的効果に関する研究-情報ネットワークを活用した経済構造の実証的検証と今後のIT戦略-
Project/Area Number |
13430004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣松 毅 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80012491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 稔 和光大学, 経済学部, 助教授 (50287926)
大平 号声 東京国際大学, 経済学部, 教授 (80203925)
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Keywords | 情報装備ストック / 情報処理実態調査 / 民間企業資本ストック / 法人企業統計 / 有価証券報告書 / 成長会計 / DEA(包絡分析法) / 生産関数フロンティアを用いた効率性分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1980〜2000年以降の期間について、各産業別に情報化投資の経済的効果を定量的に分析し、今後のIT戦略の指針となる資料と方向性を提示することである。平成13年度は、主に、本研究に関連する基本資料および基礎データの収集、上場企業の有価証券報告書のデータ収集および整理、データ分析のための情報処理システム(分析手法の開発、数値分析、データベース構築などを行うシステム)の再構築を行った。そして、構築した情報処理システムを用いて、試行的に産業別・年代別の「情報装備ストック」の推計と分析を行い、その結果を論文の形にまとめて、公表した。 具体的に、情報化投資の産業別の効果を分析するための基礎データとして、経済産業「情報処理実態調査」、内閣府「国民経済計算年報」「長期遡及推計民間企業資本ストック」、財務省「法人企業統計」「有価証券報告書」の資料を基礎にして「情報装備ストック(情報化投資によって形成された資本ストック)」を1980〜2000年以降まで産業別に推計した。次に、情報技術の導入による経済的効果を分析するための手法として、成長会計、DEA(Data Envelopment Analysis:包絡分析法)および生産関数フロンティアを用いた効率性分析という3つの分析手法を取り上げ、試行的に基礎データの分析を行った。この試行的な分析の結果は、廣松毅他「産業/企業におけるIT(情報技術)導入の効果とその計測」日本杜会情報学会『日本社会情報学会学会誌』2002年3月PP.47-62を含めて、3本の論文としてまとめて公表した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 廣松毅, 小林稔, 坪根直毅, 栗田学, 大平号声: "産業/企業におけるIT(情報技術)導入の効果とその計測"日本社会情報学会学会誌:一般論説(日本社会情報学会). 第13巻2号. 47-62 (2002)
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[Publications] 廣松毅, 小林稔, 坪根直毅, 栗田学, 大平号声: "IT(情報技術)の経済的効果に関する実証分析"杜會科學研究:招待論文(東京大学杜会科学研究所). 第53巻 第5号(印刷中). (2002)
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[Publications] 平田雅巳, 廣松毅, 美添泰人: "再標本抽出法による標本誤差の推定の試み-シミュレーションと商業動態統計調査の分析"杜會科學研究(東京大学杜会科学研究所). 第53巻 第5号(印刷中). (2002)
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[Publications] 廣松毅, 小林稔, 坪根直毅, 栗田学, 大平号声: "生産関数を用いたIT(情報技術)導入の効果とその計測"経済統計研究(財)通産統計協会). 第29巻4号(印刷中). (2002)